自句自解
9 雑炊の豊かな香り啜りつつ
雑炊と言えばあまり良い思い出はありません。戦中戦後の都会は配給制でコメを食い延ばすためとの戦いでした。お粥、雑炊で
腹を満たしたものです。雑炊の主役は南瓜、サツマイモ。七歳の育ち盛りの子供の容赦ないおねだりに親は切ない思いをしたこと
と思います。お菓子など甘いものも無く砂糖水が精いっぱい。おかげで虫歯がなく8020で市から賞状とトロフィを頂きました。医
師からは9020に挑戦するよう言われましたが果たして寿命が持つか。具沢山の雑炊を啜りながら感無量に浸っています。
39 年満つや終のお骨の喉仏 ・・・季語をアイビーさんのアドバイスで替えました。 冬菊や終のお骨の喉仏
年子の妹が10月に持病のため84歳で他界しました。神戸ですのでしばらくコロナの影響もあり東京に住む弟と神戸での再会が果
たせませんでした。19歳で田舎を出た後は大阪で10歳上の人と結婚、離婚したり自由な生活をしたので悔いのない人生だったので
は。晩年は一人娘とも別居、愛犬とも過ごせない寂しい独り暮らしだったようです。丸顔が母親の細面とそっくりな遺体に驚きま
した。焼却場で骨になった後、最後に娘が喉仏と称する小さい骨を挟み壺に収めたのが印象的でした。
54 虎落笛歌姫昭和の歌を吐く 1
私たち昭和二桁組は同世代の美空ひばりと共に育ちました。この度テレビで特集が組まれ東京ドームでのひばりの最後の姿が放
映されました。裏話を知っていましたので体を庇いながらも堂々と歌い上げるひばりの姿に感動しました。「歌を吐く」は実感で
す。この度作家の五木寛之氏が「文藝春秋」から「昭和のうた万葉集」を発刊すると公表されました。著名な作詞作曲者など音楽
関係者の選曲とのことですが一般の参加は?です。月2回の我が「サロン8」で歌う歌が選ばれるか楽しみです。故郷の漁村で良く
歌ったバタヤンの「帰り船」など期待大です。
83 屑籠に師走の芥放り込む 3
最近「身近なことをわかりやすく」と「季語の斡旋を」テーマに句づくりに心掛けています。この句は前者ですがちょっと粗雑
なような気もしないわけではありません。でもこの句の方が素直に表現できている気もします。
103 冬萌や孫より下がるスニーカー 1
スニーカーの譲り主孫娘は今高校の受験勉強の真っ最中、先日何と年賀状の依頼を。本来なら祖母の他界で喪中はがきだが子供と
いう事で年賀に。パソコンとソフトを駆使20枚ほど協力しました。甘いかな、この爺。
今日クリスマスイブは家内の生誕日、朝から恒例の「ご愁傷様」のコール。我が家の足である車の免許更新の岐路にある家内、運
転には昔から自信を持っていましたが。義母の死で4世代が3世代に、寂くなりました。
5年後の半田の山車祭りには孫娘の介添えであのスニーカーで出かける所存。その節はよろしくお願いいたします。
ナチ―サンさんの自句自解、興味深く拝見しました。ひとつお願いがあります。それは改行の仕方がおかしいので、折角の投稿が読みづらいのです。投稿をする前に、まずワープロでベタで打っておいて、しかる後に全文をコピペして投稿するやり方をお勧めします。