自句自解
22 道後より草津より我が初湯かな 1
我が家の風呂場の棚に以前お土産に頂いた薬用入浴剤がある。名湯「彩時記」とあり草津、道後、伊豆、箱根と揃っている。だが誰も使った形跡がない。もちろん私も。アレルギーを心配してか。「下呂が無いな」などぼんやり考えながらの初風呂、これに勝るものがあろうか。極楽、極楽!「♪♬いい湯だな(^^♪」
44 除夜の鐘我が煩悩を弄び 1
年を重ねても煩悩は蹝いて回る。「除夜の数ほど叩いた」と告白したゴルフ好きの句友が居たが加齢による減少は聞かない。一方「生きるとは忘れること」と達観した御仁も。「除夜の妻白鳥のごと湯浴みをり」の森澄雄の心境は如何。
71 日記買う二年連用今年又
昔は三年とかの日記を使っていたが病を得て先行きの見えなくなったころから二年連用の日記を使っている。一年物では見えない昨年の記録がわかるから便利だ。でも私も年頃、お別れの時余白を残すのも心残り、二年後は一年物にした方が無難かも。それとも「句日記」と洒落るか。
89 元日の一文字赤きカレンダー 1
勿論この句は元日の天災を予想してのものではない。後でよく見るとその下の8も赤だ。今年のカレンダーはやっと売却できた旧宅の不動産屋からのものだ。新婚の思い出の籠った家だが先般立ち寄ったところ解体されていた。この時家と結婚資金の借用を勤務先から受けたがその時の上司が二人この句会にお世話になっているのも奇遇だ。その時の連名での保証人の控えが手元にある。いつか見せるつもりだ。
109 年立つや地震の咎を誰に帰せむ 7 ◎森野、◎ダイアナ
天災が起こるたび後悔することがある。それは阪神淡路地震のおり当時16歳だった娘が友人とボランティアに行きたいと言い出した。当時新聞などで準備の無いボランティアが重荷になっていることを知っていたので行かせなかった。今も対応は間違い無かったと思っているが娘の気持ちを思うと「行かせても良かった」の気持ちが拭いきれない。
国会の対応・・・黙祷で始まったのは良しとするがその後がいただけない。被災地の救済などは当然のことで誰でも出来ること。しっかり予算をつければいいこと。国でなければ出来ないことがあるはず。複数の地震帯に乗っている日本列島だ。今後の予測も概ね数値で示されている。大震災を視野に大陸などへの避難も含め具体的な方策を示すべき時期に来ていると思う。派閥云々の時期では無い。