八句選
アイビーさん、お纏め、お疲れ様でした。
鑑賞と発句に敬意を表して続けます。
1 冴ゆる夜星受け止めた地上かな (コビトカバ)
あなた語るを受け止めざりし
中島みゆきの「地上の星」を髣髴とさせる大きな句、せっかくの大景(私は大景の句は大好き)、恋の句をつなげてしまいごめんなさい。
展望台の恋の話とさせてくださいませ。
2 春場所や枡にいつもの粋な女(てつを)
大根を切る6時10分
34 開墾の父祖三代や葱育つ (尾花)
手を繋ぐ子は春の廊下に
40 ありたけの光とらへて耕せり(森野)
鍬の古びに丸く生きたり
特選にとりました。だってこの句を知れば畑や庭に出たくなるでしょ。
41 峡一人暮らしに雪解水を引く (森野)
松の緑に梅探る朝
42 飾取る床の間広くなりにけり (いちご)
はや雛どもの眉の薄墨
57 ここも熊出たよと義姉の山暮らし (ちとせ)
梅や梅やと正直に盗り
67 履きよひて古長靴の残り雪 (えっちゃんあら)
用無きものに春を確かめ
えっちゃんあらさんのコメントを読み、用無きものとは失礼千万、お許しください。
古長靴の残り雪、実景からの真似のできない素晴らしい惜辞だとおもいます。
かおりさん観賞ありがとうございます。私は雪国で育ちました。長靴は家族みんなが普通に履いてます。そんな長靴に春の思いがあるように感じて頂きありがとうございます。
選んだ句に下の句をつける試み、楽しいですね。作者の意図とどんどん離れてゆく過程で、思わぬ化学反応を起こします。
かをりさんへ
八句の中に選んで頂きありがとうございます!
展望台から観た、夜景も星空も美しい日にどうしても句を詠みたくて出来た一句です。
かをりさんの心に届いて嬉しいです。