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スレッドNo.3510

選句候補作品

31 花楓耳飾りめき赤く揺れ 
この句無点句だが何か捨て切れなかった。花楓と耳飾り、この微妙な取り合わせ。繰り返すうち魅力が増す不思議な句だ。胸のときめきが聞こえてくる。出来れば作者の自解が欲しい句だ。

49 函館や我も旅人啄木忌 (玉虫さん) 1
石川啄木は岩手出身で一握の砂や悲しき玩具などで活躍したが26歳の若さで他界した。「働けど働けど我が暮らし・・・」で有名である。作者函館への旅奇しくも啄木忌だ。旅人としての自由さと不安、啄木になぞらえて我も旅人と。思わず一句したためたのだろう。中七に痺れた。句集に入れたい一句だ。

62 春愁や抽斗奥の母子手帳 (束束子さん) 6 ◎尾花
母子手帳、懐かしい言葉だ。母子の健康を保つための手帳として1948年世界初の試みとしてわが国で発足、現在は母子健康手帳として普及している。後進国の参考資料としても活用されているそうだ。引き出しの奥に大事に仕舞われていた母子手帳、何らかの必要から出したのか、それとも偶然か。一緒にへその緒も入っていたかも。一見愉快な句だが季語からは複雑な気持ちも読み取れる。

72 木漏れ日をくぐり奥院蜷の水  (森野さん) 1
蜷の水が良くわからないが何か院の歴史が読み取れそうだ。上五から奥まった古刹と推察される。作者の自解が欲しい句だ。
いずれにしても心に残る何かがある作品と思ったが選者の不勉強で選には至らなかった。 

100 この花の名のもと散りし若人よ (てつをさん) 1
この句を見て考え込んだ。解釈が多様でむづかしい。彼の戦争で桜とともに散った若人と捉えるのが自然とも思うが。ぜひ自解をお願いしたい。下に七七を加えれば立派な短歌になりそうだ。句としては読手への負担が大きいのでは。

101 田楽は妻の十八番や味噌香る (ふうりんさん) 4 ◎ちとせ
長く付き合っていると良し悪しは別として妻の料理の特徴が読み取れる。作者の連れ合いは田楽、これは珍しい。きっと毎日食べても飽きないだろう。下五の斡旋が良い。ちなみに我が家は専門が食物学科とのことだがこれと言った特徴がない。全てに合格点としておこう。鈴鹿で花屋をしている義妹は餃子が得意だ。美味い。

102 零れ落つ数多の欠片花の雨
無点句だが心に残った一句だ。咲き誇る桜も絵になるがこちらは盛りも過ぎた姥桜、容赦なき雨に見る影も無い。その哀れさを自分に引き寄せ温かい目で見守る作者。侘び寂びは兎も角心温まる作だ。

113 散歩道土の匂いや筆の花 (和談さん) 1
筆の花は筆竜胆と思われる。田舎然とした鄙びた通い慣れた散歩道、季節が移ろい春先の香しい土の匂いを筆竜胆が運んで来たのだ。思わぬ福徳、早起きの三文か。和談さん朝から縁起が・・・

115 山櫻残雪を背に輝けり (茶々さん) 1
櫻の種類は数あるが今を時めくのはルーツ不詳雑種の染井吉野である。だがその美しさにおいて日本の国花とされていた山櫻に勝るものは無い。 その山櫻が残雪を借景に今まさに輝いているのだ。一幅の絵だ。

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森野さん、ちとせさん、茶々さんへ
 わざわざご返信有り難うございました。句の背景を知ることでどれだけ理解の幅が広がるか、よくわかりました。今後の句づくりに生かせたらと思っています。今後ともよろしくお願いいたします。

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ナチーサンさんへ

72、木漏れ日をくぐり奥院蜷の水
久しぶりに掲示板を見たものですから、スレッド№3510の問いかけの返信が遅くなりすみませんでした。
この句の鑑賞ありがとうございました。
南知多町、岩屋観音の奥院に小さな流れがありましてそこに棲む蜷のお話です。
昔、昔、弘法さまが蜷の先っぽを踏まれ外傷をされたそうなんです。それからその流れの中にいる蜷には尖りが無くなったそうです。
私もその話を聞いてまさかと思いつつ蜷を探しましたところ、手にしたすべてに尖りがありませんでした。今風に言えば突然変異ということになるのでしょうが、そんな言い伝えも面白いかなーとも思います。

それと3月句会に出した引鶴の句
26、鶴引くを見守るがごと汀子句碑
この句碑の稲畑汀子先生の句を紹介させていただきます。
鹿児島県出水市にあります。

空といふ自由鶴舞ひ止まざるは…汀子

忘れたころの返信ですみません。

引用して返信編集・削除(編集済: 2024年05月05日 16:50)

31 花楓耳飾りめき赤く揺れ
ナチーサン取り上げて頂きありがとう御座います。毎年この時期我が家の楓に赤い小さな可愛いい花が咲き耳飾りのように揺れて、とても綺麗で、
俳句にしてみたのですが、知らない人が多いようです。やがてその花が羽根を付けた種になり風に舞って飛んで行きます。植物の生命力に目を見張る思いです。

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今朝の中日俳壇です。裏がへる亀につれなき日永かな。 アイビーさんおめでとうございます。 総評で時間があってもなかなか起き上がらない亀🐢とありました。亀に同情した優しい俳句ですね。

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ナチーサン山桜の美しさに触れていただきありがとうございました。
 中国の唐代には、すでに詩人・劉禹錫が「桜桃千葉枝、照耀如雪天」(桜の花が枝々に咲き誇る姿は雪の日のようだ)とうたっている。唐詣にやってきた日本人が建築や衣類、茶道、剣道などとともに桜の花を持ち帰った。染井吉野は19世紀の江戸時代末に園芸品種改良が盛んになり「吉野桜」として江戸の染井村から広まった。エドヒガンが母親、オオシマザクラが父親という。吉野山に多いヤマザクラとは異なる。江戸が東京と改名されてから全国に広まったので「Tokyo cherry」が最もふさわしい英語名である。
(註 上記はパソコンで要旨を抜粋しました)

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