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スレッドNo.3677

選句鑑賞

10 風薫る有田古伊万里波佐見焼 (ラガーシャツさん) 2
有田焼は古伊万里港から出荷されたので古伊万里焼きとも言うらしい。いずれにしても故郷の誇る名産を一気に詠い上げた手法に圧倒された。読後の爽快感は得も言われぬもの。リズム感溢れる名作。

31 チリあやめ今日を満ちたる一日花 (森野さん) 3
チリあやめを当初知らなかったが選句後写真を拝見し想像以上に可憐な清楚な姿に見惚れた。一日花とは何と儚い命。しかしそのような感傷を中七がしっかり引き締め読後感を豊かなものにしてくれる。切ない句だ。

40 雨垂れの数ほどお辞儀おほでまり (ヨシさん) 3
意表を衝かれた。上五と中七に。どこにも動詞は見当たらないのに全編に躍動感が漲っている。恐らく作者は庭先でこの状況を感動を持って見守ったいるのだろう。身近な句材に真摯に取り組む姿勢が好もしい。

47 陽炎や永久にねぢれる理髪灯 (アイビーさん) 12 ◎ヨシ◎コビトカバ◎かをり
月に一度は理髪店に行くがまず目に入るのがねじれながら回っているあれだ。多分造語と思われるが理髪灯、言いえて妙だ。しかも永久にと。なぜかそう思わせる理髪灯、ここに陽炎がくれば言うことなし。特選2句なら入れた句だ。

53 あれは蟾蜍(ひき)こは殿様と小学生 (ヨシさん) 4
自然とのふれあいの乏しくなった最近の子供達。このような句に接するとホッとする。まだまだ自然は残っている。増やして行きたいもの。小川や森林をもっと子供に開放し豊かな感受性、生きた知識を学ばせたいもの。長年ボーイスカウトに関わってきた選者の心からの願いである。
 
◎58 牡丹や実(げ)に退き時は難きもの (てつをさん) 5 ◎ナチ―サン
「虹を吐いて開かんとする牡丹かな」(蕪村)を引くまでもなく牡丹は花の王である。しかし牡丹といえど終焉はある。さらに蕪村は「ちりて後おもかげにたつ牡丹哉」の句をはじめ絶唱20句を残しているそうだ。翻って退き時、人生でこれほど難しいものはない。商売でもそうらしい。勢いで始めたが見切りの踏ん切りがつかないのだ。そこが煩悩の最たるものかもしれない。人生を示唆した含みのある句だ。特選に戴いた。

66 四阿の寸暇うぐひす老を鳴く (尾花さん) 4
我が大倉公園の東屋は遠野から送られた親子の河童を見守っている。胡瓜を下げた釣りざおが池に二本ばかり。竹林の路も作られたがいまだ鶯の声は聴かない。だが最近猫の小屋が出来餌もあり数匹の猫が出入りしている。看板には条例での取り組みの一環とあり下手に扱うと処罰されるようだ。この句老鶯のうら寂びた声音と四阿の寸暇が饗応して得も言われぬ雰囲気を醸し出している。捨てがたい句だ。

84 八冠も扇子を落とす春の暮 (ラガーシャツさん) 5 ◎和談
上手い。思わず膝を打った。中七である。明日から名人戦が始まり藤井名人の優位は続いているが次4日後の叡王戦は伊藤匠七段にカド番を握られている。羽生元七冠もそうだったが一つ落とすと崩れやすい。この句、伊藤に負けたカド番と思うが「扇子を落とす」と表現。言いえて妙。

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ナチーサンさん老鶯の句の選句ありがとうございました。

ゴールデンウイークに東浦町の於大公園に行った時詠んだ句です。於大公園は樹木も草花もあり子供の遊具も揃っていて好きな場所なので時々行きます。この時期は朴の花が咲いているので楽しみに。 朴の花を何とか句にしたいとしばらく四阿で観察している時うぐいすがしきりに鳴いていました。

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選句鑑賞二句取り上げてくださりありがとうございます。
おほでまりの句は、ナチーサンさんの仰る通りです。うちの庭ではありませんが、ちょううどオオデマリを見つけて雨粒の当たる様子を眺めていて出てきた句です。
蟾蜍の句は春日大社へ出掛けた時です。これも見聞きしたままの句です。
心が動いてくれたら良いのですが気分が乗らないと、ちっとも句が出来ません。こちらのネット句会に参加させていただき、勉強させて頂いています。
あ~もっと詩心が欲しいです(>o<")

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選句鑑賞御礼
  鑑賞ありがとうございました。
  ゴールデンウィークに有田陶器市へ行って来ましたもう何度も行ってますが
  今年は柿右衛門窯で小さな額皿を購入しアンケートを書いたら何故か当選した様で
  高級そうな牡丹絵の湯呑みが送られて来ましたますます有田のファンに
  なりました。今日は名人戦アベマで観てます。

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