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スレッドNo.3976

選句候補作品鑑賞

4 汗の子をあやせる母も玉の汗 (白玉さん) 9 ◎てつを
発汗作用は人として生存する為の自然現象と割り切れば何とも味気ない。子の汗はそうだとしても母親の汗はそれだけではあるまい。泣きたい気持ちだろう。母親の愛情の発露と受け止めたい。

10 マネキンも服を脱ぎたる暑さかな (船町さん) 2
久しく行ってないが名古屋駅のナナちゃん人形も衣替えしたろうか。作者は面白いところに目を付けたものだ。
何度読み返しても面白い。そういえばコロナの時期にマスクしていたマネキンが居たのを思い出した。それにしても異常な暑さだ。洋の東西を問わないところに怖ささえ覚える。

33 放つとけと西瓜をがぶり妻の愚痴 (船町さん) 2
これも船町さんの句。何とも放っとけない句だ。妻の意見は有難いがときに鬱陶しくなる。中七の措辞が何とも言えない味だ。おのろけとまでは言わないが夫婦愛の深さを感じさせられる句だ。

71 半夏生御陣乗太鼓響きあり (茶々さん) 2
今回半夏生の句が何句か出た。実にむづかしい季語だ。7月2日(ときに3日)を指すが田植え時期で薬草名(半夏)もあるらしい。「初夏の浜御陣乗太鼓鬼神なり」が先回出たが(無点句)同一作者と思われるのでぜひ「御陣乗太鼓」について教えていただきたいもの。

80 火を創るをとこの仕事鰻焼く (尾花さん) 3 ◎かをり
男女共同参画の時代、共働きは普通になった。それに伴って家事や育児またそれに伴う問題点が社会問題となってきている。それは兎も角この句、火創りををとこの仕事と断定している。しかも鰻まで焼かせている。こうなると作者の回帰志向か。ぜひ句意の紹介をお願いしたい。なお特選に採ったかをりさんの感想もお聞きしたいもの。

83 梅シロップ一気に飲み干す庭師あり(無点句) 
親戚に庭師がいるが最近は庭師を入れる家が少なくなり個人経営の庭師にとって大変な時代に直面しているとか。最近はシルバーセンター形式の行政の動きもあり手軽に依頼できるようだ。暑い中の作業だけに大変、出された飲み物を一気に飲み干したのだろう。作者にとっては意外な行為、驚いてお替わりしたろうか。上五が清々しい。

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取り上げていただき恐縮。マネキンの服を脱がせたり顎が外れるような西瓜の食べ方をしたりいろいろやってます。
夫婦仲が出てきましたがこれがまた都会なら110番何回かされてるでしょうねえ。物を投げたり手を出したりはしないけど向こうも難聴相手だから声を張り上げる。そばで聞いていたら明日は離婚届と思うでしょうけどケロリ。  雷も呆れ果てたる口喧嘩

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火を創るをとこの仕事鰻焼く

ナチーサンさん、この句の鑑賞ありがとうございました。
子供達、二家族と庭でバーベキュウをすることがあるのですが火を起こすのは息子の役目。 バーベキュウこんろに新聞紙を捩じって火をつけ、割り箸10本くらいに燃え移らせ、それから木炭を赤くしていく実に手際がいい。 鰻を焼いた時などはタレのいい匂いに孫達が集まって来て取り囲む。息子は汗止のバンダナをしてとても楽しそうに「鰻屋さん」をやっている。

また「火が好き」と思われる男性達の仕事を長く見てきました。
それは数年前まで、常滑の陶芸家で薪による窯焚きをされていた先生がいらしたのですが、それは大きな穴窯で作品も沢山入り、釉薬をかけて本焼きになると、2日間かけ40時間位焚きっ放しなので、当然交替の人は7~10人位。 そこに集まる人達は全て手弁当のボランティアで、窯の主が高校教師だったので、同僚、後輩の教師、元企業の社長さん、一線を退いた男性達で、窯の温度が1250度になるまで一丸となって取り組んでいる熱き男達でした。 ただ単に薪を焚き口に放り込めばいいと言うものではなく、還元焼成にするため煙突の煙の具合から薪の燃え具合を推測して温度計を常に見ながら(温度が下がることがあるので)薪を送り込むタイミングを誤らないよう神経を使う。 
その辺の難しさが達成した時の充実感になり窯焚きの魅力なのかなぁー? 皆さん煤に汚れながらとてもいい顔をしていました。
実は私もその魅力に取りつかれたうちの一人で、最初は主人について行っていたのですが主人よりも長く窯に取りつかれていました。
ついつい余計なことまで書きました。すみません。

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