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スレッドNo.4280

アイビーの俳句鑑賞 その1

アイビーの俳句鑑賞 その1

釣り人の魚篭に初秋を尋ねをり (かをり)
普通は釣り人に「釣れますか」と声を掛けるが、この句は魚籠を覗いてみて秋を感じたのである。初秋の鯊釣りは類句が多く、ただ当たり前の鯊釣りの光景を詠んだのでは、それこそ掃いて捨てるほど類句がある。そこで作者はちょっと捻りを加えた。これで俳句の印象がずいぶん変わった。鯊という言葉がひとつも出てこないところが作者の仕掛なのだ。

敬老の日二言目にはキセル打つ (えっちゃんあら)
作者のえっちゃんあらさんの父上のことを詠んだものか。「キセル打つ」から、昔ながらの刻み煙草と思われる。たったこれだけの描写でお父さんの人生や為人までもが、読み手に想像できるのだ。実直で、一刻で、少し古風な人物像が浮かんでくる。俳句の玄妙さを感じる一句。上五はもっと良い季語がありそうだ。

弥生杉地に還るらし島は秋 (ABCヒロ)
弥生杉は屋久島に自生する、太古からの杉で樹齢数百年というのも珍しくない。中には枯渇する木もあるが、「地に還るらし」と言い留め、人の手を拒絶する杉を表現した。大自然の営みの前に、人は敬虔な気持ちで頭を垂れる。

預かりし犬に連れられ野路の秋 (森野) 
犬の世話を頼まれた。軽い気持ちで引き受けたのはよいが犬の世話というもの、まず朝晩の散歩、病気、食事と意外に大変なのだ。いくらか後悔したものの、悪いことばかりでもない。朝晩の犬の散歩の道々、何時もは気づかなかった秋の気配を、そこかしこに感じたられたことが第一だ。そんな気分をうまくまとめた。

数独を口論しつつ夜の秋 (ヨヨ)
まだまだ暑い日が続くが、それでも日没時間が早くなったと実感する昨今だ。秋の夜長というやつだ。無聊にまかせ数独で時間を潰すヨヨさん。時間つぶしの筈がだんだん本気になる。横合いからあれこれ言われては気持ちが集中できない。そこでついつい口論になる。微笑ましくも平和な家庭の、秋の雰囲気を出している。

晩学や絶対旨いふかし芋 (あい)
「晩学」は本職の農家ではないが、最近になって家庭菜園を目指して色んな作物に挑戦しているという意味か。絶対旨いと自信満々に言い切ったところに、得も言われぬ俳味を感じる。これだけ自信を持って言うのならさぞ旨い薩摩芋が出来るのことだろう。ただ上五はもう少し推敲をしてみてはどうだろう。

無点句は最後に纏めて取り上げます。

以下次号、不定期掲載。

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アイビーさん、ありがとうございます。
釣り人の魚篭に初秋を尋ねをり 彼は無能の石売といふ  かをり
つげ義春の「無能の人」から発想をとばしました(プレバト風)ああ、私はプレバトのファンですw
アイビーさん推しのハゼではなく、一応落ち鮎。大雑把に季節を捉えるのが好きです。

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ナチーサンとアイビーさん鑑賞ありがとうございます。上手く俳句詠めないなあと思う時にいつも鑑賞して頂くとまた頑張って👊😆🎵みようと思います。私もいつか背中を押して感謝されるように俳句上手くなります。言ってしまった。。。ここは忘れてください。

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