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スレッドNo.4635

アイビーの俳句鑑賞 その4

アイビーの俳句鑑賞 その4

採りきれぬ柿は鴉にくれてやる (尾花)
98番の柿の句もよいが、あえてこの句を取り上げてみたい。ややぞんざいな口調で「くれてやる」と言い放つたあたり、作者は鴉に好きこのんでやるのではないことが分かる。取り切れないものは仕様がない、という気持ちなのだ。いまいましい。一方、鴉の方はラッキーとばかり、わがもの顔で柿を食い散らすから、作者は余計いらいらする。座五をことさら乱暴にしたのは、そうした気分を表わしている。実に効果的だ。

渋柿やひねくれ一茶西田流 (茶々)
田辺聖子原作の「ひねくれ一茶」を先ごろ亡くなった西田敏行さんが主演してドラマ化した。私は残念ながら見ていないが、一茶を西田さんが演じたなら、きっと名演だったのだろう。二物取り合わせの句だが、季語になんと「渋柿」を持ってきた。これが見事にハマった。最初、意表をつかれたが、これ以上の季語はないという気がしてきた。

冬めくや母国のゴイクン振舞はれ (無点句)
惜しくも無点句となったが、得難い味のある句。ネットで調べたところ、ゴイクンはベトナム料理でベトナム風の春巻きと思えばよい。作者の家にベトナムの研修生(職種は分らないが)が、訪問した時のことを句にしたものだろうか。国際化の時代、こうした体験はますます増えることだろう。惜しいのはゴイクンという料理に馴染みがないこと。句の中にベトナムと分かるワードを入れたら入点が増えたのに。

脳活の三人麻雀柿たわわ (無点句)
賭け麻雀ではなく、脳活のために麻雀に興じているのがユニーク。麻雀に疲れ、ふと外に目を転ずれば、柿の赤い実がたわわに実っている。もうそんな季節になったかという、作者の心の動きの描写が見事。無点句となったが、現代人の生活を活写した佳句だと思う。

暮色降り一番星と三日月と (無点句)
惜しくも無点句となったが、雰囲気のある句だと思う。三日月が一応、秋の季語ではあるが、中秋というには今は11月である。三日月は秋に限らず一年中出るのだから、その意味でインパクトに欠けたのかも知れない。季重なりを恐れず、別の季語を立てることも考えてみてはどうだろう。

木の葉散る選挙速報未明まで (無点句)
この句も無点となってしまったが、タイムリーな選挙の話題に絡めた点に新鮮味がある。しかし、季語の斡旋には少し問題があると私は感じた。選挙の開票速報だから深夜から未明まで、しかも室内の作業である。ために上五の「木の葉散る」が、実景ではなく、現実感が削がれてしまった。

ゆるがせにできぬひと言冬の月 (無点句)
惜しくも無点句となった。季語に「冬の月」を持ってきたのは、作者の内面に抑えがたい憤懣があるのだろう。作者は考えぬいた末の季語の斡旋と思うのだが、読み手の側からすれば,いまいち消化不良の感が否めない。俳句の説明過多は煩わしいが、ヒントが少なすぎるのもイメージが浮かばない。とっかかりが無いのである。そのため、作者の意図がから回りしてしまった印象だ。

アイビーの俳句鑑賞‣完了

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アイビーさん、鑑賞ありがとうございました。ヱミさん、ふうりんさんありがとうございます。
 「115 渋柿やひねくれ一茶西田流」の句を温かく観ていただきました。渋柿も風雪寒気により干し柿は甘くまろやかになります。
西田俳優さんの演技にすっかり魅了されました。
 1昨日深夜ラジオで一茶俳聖の生涯と俳句の解説がありました。「瘦せ蛙負けるな一茶此処にあり」の句、考えさせられます。
一茶さんの生涯は多難だったようです。それだけに見詰める眼が共ブレ(EMPATHY)しています。
 「ひねくれ」と「共ブレ」で私は揺れています。

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麻雀の句,楽しい句になりましたね。最近はボケ防止のための麻雀がブームだそうです。中高年がチーとかポンとか言いながら、和気あいあいゲームに興じるのは、見てるだけでも微笑しいものです。従来、麻雀はともすれば賭け金が動く暗いイメージでした。そんなイメージを払拭する昨今の麻雀ブームです。

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今晩は。私の感想は自分で言うのも変ですが面白くも可笑しくもないです。でも皆様のメッセージに言わせてくださいと勇気出しました。マージャンです。実は主人のリハビリに月二回付き添い?が四人のメンバーになってしまい現在進行形です。マージャンの楽しみは解ります🎵。

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アイビーさん、鑑賞をありがとうございます。

三人麻雀の句は尾花です。
麻雀といえば数十年前、二人の子供が小学生の頃家族四人でしたことがありました。
それ以来になりますが、今年の夏頃「健康麻雀」というのに誘われて、武豊町の体育館でやってるのに参加しています。 その時々によって人数が足りないときは三人のグループもあります。 三人麻雀の時は「マンズ」と言われる牌の二萬~八萬を抜き、後は同じように進めます。こちらの方が種類が少ない分集めやすいような気がするのですが・・・。 積もってから捨てるまで、他の人を長く待たせないため早く判断をしなきゃいけない。 捨ててから「しまった!」と思うことが多いのですが楽しいです。
同じ種類の牌がいっぱい集まると組み方がわからなくてパニックになるんです。 そんな時は手を上げて先生にアドバイスを頂く。 先生は幾通りもの組み方を瞬時に教えてくれるので流石です。
夢中で、あっという間の2時間、少しはボケ防止になってると嬉しいのですが・・・?

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