MENU
448,034

スレッドNo.5226

アイビーの俳句鑑賞 その1

アイビーの俳句鑑賞 その1

目瞑れば夫の声する春の風(えっちゃんあら)
「目瞑れば」は「めつむれば」と読む。最近、作者のえっちゃんあらさんはご主人を亡くされたようで、心からご冥福をお祈りします。亡き夫を回顧する句だが、「春風」がキーワードとなっている。つまり、回顧は回顧でも、湿っぽいものではなく、明るく楽しかった日々の回顧と私は感じた。そこに救いがある。私の観測が間違っていたら、大変失礼なことだが…。

ふと語り掛けてみたきや江戸の雛 (森野)
今月の巻頭句。人形に話かけても返事する筈がないが、それでも話かけたくなることがある。そんな経験をされた人は多いのではないか。「ふと」の使い方は、言葉に窮して使うことが多いのではないか。ふと思った、ふと感じたという具合である。便利な言葉だけに、安易な多用を戒めたい。ところがこの句の場合、使う必然性がある。お雛様に語りかけるのであるから「ふと」以外代用は利かない。
 
酒二本空けて談議や梅笑ふ (ヨヨ)
梅が笑うというユニークな表現。広辞苑によれば「笑う」には咲くという意味を持つから、句の内容に合っている。酒と「笑う」という表現の相性の良いようだ。ただ酒二本は二合なのか二升なのか、読み手に分からない。分からせる工夫が望まれる。それと「談義」はいかにも生硬すぎるように思うのだが…。

山笑う鳥語教室開催中 (弥生)
春になると様々な植物が芽吹いてくる、その様「山笑う」と表現した。鳥語教室というのがまことにユニークで楽しい。鳥が囀ることを「鳥語」と俳句独特の言いまわしがあるが、鳥語教室は初めて聞く。しかもご丁寧に「開催中」ときたのは恐れ入る。それもこれも季語「山笑う」を導き出すための伏線なのだ。最近、何か滑稽なことをして「山が笑う」という解釈をする人があるが、誤りである。この句のように使いたい。

古民家にぼんぼり灯る中馬雛 (和談)
三州足助は、飯田街道と呼ばれた昔、塩の道として殷賑を極めた。毎年、雛祭りが近くなると街道筋のそこかしこで雛人形を飾る。それぞれに家の歴史があり、思いがある。足助の歴史的な重みを感じさせる佳句だが、欲を言えば、何か動きが欲しい気がする。あるいはエピソードを挟むとかの工夫があればなお良かった。具体的には、何かを光らせる、あるいは音を出させるとか。

吊革はまると三角春たのし (ABCヒロ)
吊革に丸型と三角形があるのだが、面白い点に着目したものだ。吊革が丸だろうと三角だろうと、世の中に関係はないが、俳句はこの些末なことこそが大事なのだ。それを「楽しい」と感じる感性が俳句上級者の感性と言えよう。そう考えれば私たちの身辺は句材に溢れている。と、偉そうなことを言ったが、それが出来るぐらいなら苦労はない。出来ないから困っている。

今の世は花の便りも乱れおり (ラガーシャツ)
去年の夏の猛暑、そうかと思うと猛烈な寒波襲来し、これをしも異常気象と括れるのか。果然、桜の開花予想が難しいことになった。一体に近年の気象は、荒っぽいというか、梅雨の末期にドカ雨が降ったりする。その結果「観測史上まれに見る」とか形容されることにもなる。この句は気象傾向を詠んだようにも思えるが、何か寓意があるようにも思える。その根拠は、中七「花の便りも」の「も」にある。花の便り以外にも乱れるものは何か。読み手の気を引く句だ。

以下次号、不定期掲載

引用して返信編集・削除(未編集)

マージャンの事が俳句にありましたね。私も月一回程度近くの人達四人でやってますが🎵とても楽しい😆💕✨ですよね。ご一緒にやれたらもっと楽しいのですが。

引用して返信編集・削除(未編集)

アイビーさん花の便りの句鑑賞ありがとうございます。
乱れおりについては読み手の想像にお任せします。
只今京都で文楽観賞に来ております冷たい春の雨です
今回の3日間の文楽と京の風情を俳句に出来たらと
思ってます。   さてできるかなー?

引用して返信編集・削除(未編集)

アイビーさん鑑賞ありがとうございます。天国に旅に出た主人だと思っています。なのでこの風はもしかしてと。。でも俳句として普通です。もっと皆様のように俳句を深く詠めるようになりたいです。俳句は楽しい😆💕✨です。

引用して返信編集・削除(未編集)

このスレッドに返信

ロケットBBS

Page Top