アイビーの俳句鑑賞 その1
アイビーの俳句鑑賞 その1
路樹の葉をカサカサ掃きし台風過 (えっちゃんあら)
路樹はおそらく作者の造語だろうが、道端の樹木ぐらいの意か。作者一流の言語感覚が遺憾なく発揮されたのは「カサカサ」と言う擬音だろう。不思議な雰囲気を持った句だ。
遠花火まだ隠したい好きだつて (コビトカバ)
俳句は、従来ともすれば恋愛を表現するのに不向きとされた。橋本多佳子や三橋鷹女の例外はあるが、概ね短歌の領域とされた。その限界に敢然と挑戦した作者の心意気を諒としたい。口語調で外連味なく詠んだお手並みは見事。
何処までもまだ阿蘇抜けず草紅葉 (森野)
雄大な阿蘇山麓を詠んだ。特に中七の「まだ阿蘇抜けず」としたのは見事な措辞。果てしない阿蘇山麓の広さを強調する表現だ。季語に「草紅葉」を持ってきたのは適切。
西瓜切るきっ先がぶり旨さ来た (ちとせ)
その場に居合わせた全員の視線が集まるというのが、「西瓜」の句の定番だがこの句は包丁の切っ先に焦点を合わせた。特に「がぶり」と擬態語を駆使して描写した。ただ、助詞を省きすぎて、表現がやや乱暴になってしまったのが惜しまれる。下五は「旨さかな」で収めたいが…。
コスモスに鈴木しづ子の風が吹く (ABCヒロ)
異色の俳人、鈴木しづ子の「コスモスなどやさしく吹けば●ねないよ」の句が下敷きになったた。戦後、売春婦とも言われ、数奇な運命をたどった俳人で、奔放な作風で注目を浴びた。俳誌「樹海」に投句していたがそれも絶え、その後の消息は知れない。そんな鈴木しづ子への鎮魂の一句。引用俳句に禁止コードにかかるワード、伏字にした。
小鳥来るスイーツ持って友も来る (弥生)
一読して口調のよさに驚いた。「来る」を繰り返し使い、リフレイン効果を狙ったのが、ものの見事に成功した。口調のよさも俳句には大事な要素だ。句の内容も女性には、まことに調子が良い。
回覧の印鑑滲む残暑かな (ふうりん)
回覧の文書が回ってきた。よく見ると、回覧済みの印鑑が滲んでいる。それにつけても今年の暑さはどうだ。9月と言うのに、暑さが治まらない。異常な残暑と印鑑の滲みをくっつけたところが上手い。俳人の感性としか言いようがない。
以下次号、不定期掲載。
アイビーさん、鑑賞ありがとうございます。
まだ隠したい、でも言いたい気がする!
そうゆう気持ちを花火に託しました。
恋心、何歳になっても心に潜ませておきたいものです。
すみません。二回も送信してしまいました。
アイビー様 台風過の俳句を鑑賞していただきありがとう😆💕✨ごさいます。台風の悲惨な句にしようかと思いましたが掃き掃除位のボランティアの気持ちを入れたかったのですが。。
アイビー様 台風過の俳句を鑑賞していただきありがとう😆💕✨ごさいます。台風の悲惨な句にしようかと思いましたが掃き掃除位のボランティアの気持ちを入れたかったのですが。俳句はそのような気持ちはどうしたら良いのかな