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スレッドNo.6131

選句鑑賞

17 秋祭り影一灯に神隠し (かをり) 2 ◎ナチー、
この句私のみの選。どうも神隠しに原因がありそうだ。実は私も迷った。影一灯に。祭りには大小の提灯が登場するが神域での提灯は宗教の気配が漂う。特に夕刻に。作者は大提灯の醸し出す影に神を見たのでは。私も以前吟行で行った神社の大提灯の下で同じような心境になったことを思い出している。

23 杉玉や尾州半田の新走り (尾花) 7 ◎ヨヨ
知多の半田は酢どころ酒どころ。年ごとに神社へ新酒が奉納される。新走りだ。同時に大きな球状の杉玉が毎年掛け替えられる。
先回の山車祭りに半田市を訪れた際、神酒を買い損ねたのを悔いたことだった。

29 病棟の九時は真夜中蚯蚓鳴く (まる) 6
入院の経験者なら誰でも経験があると思います。早い夕食、早い消灯。そして不気味な静寂。
寝付けぬ夜。3ヶ月の入院生活が思い出されます。私の場合救いは優しい看護婦と俳句でした。
闘病記を読むと幾つか詠んでいます。退院の際世話になった方に短冊にして贈っています。20数名ですが名前を聞き出しています。
この句蚯下五蚓鳴くが効いていますが中七が患者の複雑な気持ちを想像させる.。

37 いわし雲越の国から羽の国へ (かをり) 5 ◎尾花
古の地方名を巧みに使ってそれぞれの国へ心を通わせている作者。自身を鰯雲に託して。巧みな句だ。

68 篝火や鮎に二か所の鵜の歯跡 (尾花) 5
長良川の鵜飼いだろうか。60数年前の鵜飼いを思い出した。それにしてもこの句よく観察されている。鵜は餌を吞み込むと覚えているが噛むんだ。生々しい描写に惹かれて選んだ。

101 猫じゃらし見ると抜く癖廻す癖 (玉虫) 12、◎ヨシ、
一見ストンと胸に落ちた作品だ。「身近な素材を平易な言葉で素直に表現する」をモットーとしている私の見本のような句だ。迷わず戴いた。

106 風の盆踊りで恋す八尾人(やつおびと) (ダイアナ) 3
風の盆は私も何句か作った。現地に行ったことはないが伝説に根差した土地土地の物語があるようだ。盆歌や踊りの中にもふんだんに盛り込まれ表現されている。その中の一コマを切り取った作品。胡弓の音がが聞こえてくるようだ。

108 旅雑誌付箋の増える葉月かな (弥生) 6
葉月は陰暦の8月、作者は旅雑誌を紐解いている。そこへ中七の付箋と来た。どう理解すれば。正直戸惑った。それで私なりに下記のよえぅに解釈した。これは旅行記、作者は旅に出ている、旅雑誌を見ながらの旅。おりしも季節は秋、付箋代わりに
彩られた葉っぱなども挟まれているかも。いずれにしても想像をかき立ててくれる楽しい作品だ。

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ナチーさん(かをりさんを真似て省略させていただきます。)鑑賞をありがとうございました。

杉玉や尾州半田の新走
半田運河沿いに国盛酒の文化館があります。 黒壁に窓枠が白で彩られ、落ち着いたお洒落な雰囲気の建物で正面に杉玉が飾られていました。茶色の杉玉でお酒が熟成されたことがわかります。  新米が出て新走が出来るころ緑色の杉玉が飾られるのかな? また見にきたいと思います。
篝火や鮎に二か所の鵜の歯跡
芭蕉の句「面白うてやがて悲しき鵜飼かな」をしみじみ感じました。傷ついた鮎を見せられた時に・・・!

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