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スレッドNo.6140

選句観賞

1 虫の夜や五十年目の母子手帳 (尾花)
50年前の母子手帳、色々な思い出が駆け巡ったことでしょう。
その思いが余韻となり、虫の夜に広がっていきますねえ。
しっかりとした骨格の句ゆえに甘さに流されず、特選でいただきました。

9 秋蝶や好みの花のありさうな (森野) 
作者と蝶がシンクロしてゆく胡蝶の夢的な句。
自由な境地を俳句にも。お見事です。

34 おやおやと案山子の軍手填(は)め直す (玉虫)
やさしい、とてもいい句ですね。語りかけるような上五が効いているのですね。
日本の秋はいいなあと、しみじみおもいました。

74 父恋し母なほ恋し赤とんぼ (玉虫)
父母への懐かしさがリフレインで強調され、赤とんぼという季語の斡旋がいっそう郷愁まで感じられます。
今月は玉虫さん、絶好調ですね。

76 西瓜切るきっ先がぶり旨さ来た (ちとせ)
西瓜を切る、これが詩になるのですから、俳句の醍醐味ですね。
強引に17文字にした感はありますが、逆に勢いが出て瑞々さが発散されております。

101 猫じゃらし見ると抜く癖廻す癖 (玉虫)
赤とんぼの句から一転、ユーモアをまじえた句。
これもリフレインが効いて、楽しさ抜群。題材をみつめていなければできない業です。

106 風の盆踊りで恋す八尾人(やつおびと)
普段とは異なる高揚感をもたらすのも、祭。
八尾の笠を被って舞う光景を一度は是非観たいです。

108 旅雑誌付箋の増える葉月かな (弥生)
ここへ行きたい、秋の旅特集でしょうか。秋の訪れを待ち焦がれるきもちを付箋に托したのですね。
地味ですが実直な好きな句です。

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かをりさん
今月は三句拾って頂きました。
ありがとうございました。
優しい感想を頂き、嬉しくなりました。
また鑑賞して頂けるような俳句を作れたらと思います。

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