互選結果発表
12月句会の互選結果を発表します。今月のトップはアイビーの実千両の句で8点でした。多くのご支持を有難うございます。以下、森野さんの鹿の句、かをりさんの雪蛍の句と続き、それぞれ7点、6点でした。5点句には7名の方が同点で並ぶ激戦でした。個人別総合ではアイビーが20点でトップ、森野さんが16点、てつをさんが14点で続きました。
8点句 37 実千両蔵に息づく味噌麹 (アイビー)
7点句 72 伊那谷の妻恋ふ鹿の鳴きやまず (森野)
6点句 70 強力のおろす空荷へ雪蛍 (かをり)
12月度みんなのネット俳句会互選結果一覧 ◎は特選 特選2点、並選1点で計算
1 箒垣に閉ざす古民家冬日影 (ちとせ) 4 てつを、ナチ―サン、和談、風深、
2 サッカーの決勝の笛泪噴き (ナチ―サン) 1 淑子、
3 昼を鳴く鴨二つ三つ浜日和 (林檎) 1 かをり、
4 嬉々として子の破りたる障子貼る (エミ) 4 森野、きよし、◎風深、
5 砂塵龍のたうち回る冬の浜 (神林亮) 1 蓉子、
6 冬の夜の我に語るるひとりの夜 (悦ちゃんあら) 2 ◎淑子、
7 廃線を訪ふ人もなく笹子鳴く (森野) 1 小松菜、
8 退院の夜は我が家の根深汁 (ヨシ) 5 エミ、ふうりん、玉虫、ABCヒロ、神林亮
9 唱和する経と拍子木凍雲へ (尾花) 1 ふうりん
10 お日様に叱られさうで布団干す (風深) 4 エミ、かをり、アイビー、神林亮
11 繰言の母とほじくる聖菓かな
12 売られゆく豚ぎゅう詰めや冬夕焼 (小松菜) 5 エミ、◎てつを、ちとせ、神林亮
13 水仙の花と居座る保健室 (玉虫) 5 ◎かをり、ヨシ、◎きよし、
14 堂前の階にゐすはる猫小春 (アイビー) 1 きよし、
15 紅葉散る子猫終日爺の膝
16 八十路坂今は下りだ紅葉渓
17 遠慮なく歯に衣着せぬ着ぶくれ女 (ABCヒロ) 2 ヨシ、蓉子、
18 コロナ癒え車の窓に初時雨
19 フロントへシャツポに枯葉乗せて来る (てつを) 1 尾花、
20 雪しまき団子の雀押し黙る
21 神無月留守を守るや阿吽像 (エミ) 2 和談、風深、
22 やつと降る聖夜の雪やチャチャ登り
23 断捨離も半端に終はりしぐれけり (ナチ―サン) 4 小松菜、淑子、林檎、神林亮
24 遠ざかるテールランプや冬の霧 (ヨシ) 2 小松菜、てつを、
25 苗植えよ冬眠蛙ぽろっと出 (ちとせ) 1 きよし、
26 テレビ塔来る人来ずや草紅葉
27 ホスピスはこの橋の先笹子聞く (森野) 3 てつを、ヨシ、ナチ―サン、
28 冬蝶の手品さながら消え失せり (てつを) 5 森野、かをり、ヨシ、きよし、ABCヒロ
29 考えるふりをしてゐる日向ぼこ (林檎) 5 てつを、ヨシ、悦ちゃんあら、淑子、ABCヒロ
30 金剛杖紅葉且散る参道を (尾花) 1 玉虫、
31 ひょっこりと帰る子猫や時雨虹 (きよし) 1 神林亮
32 沢庵もそろそろ飽きて治療食
33 伸ばせるだけ頸を伸ばして白鳥来 (ABCヒロ) 1 玉虫、
34 枯菊をなほも括りて日の暮るる (風深) 3 かをり、悦ちゃんあら、和談、
35 自信作漏れて陥る枯葎 (神林亮) 1 蓉子、
36 冬ざるる地球人口八十億
37 実千両蔵に息づく味噌麹 (アイビー) 8 森野、小松菜、尾花、ふうりん、ナチ―サン、ちとせ、◎ABCヒ
38 米軍のアンテナ消えて大冬田 (小松菜) 1 ちとせ、
39 顔見世や空群青の隅田川
40 捨てるもの又残すものあり師走 (森野) 1 悦ちゃんあら、
41 落葉掃く日課忙し竹箒 (和談) 1 淑子、
42 期限切れ古米野原に寒施行 (尾花) 2 エミ、ちとせ、
43 大屋根の影が来てゐる実千両 (林檎) 4 森野、小松菜、ナチ―サン、風深、
44 高齢叙勲面映ゆし冬薔薇 (きよし) 2 林檎、アイビー、
45 七色の顔色にじむ紅葉山 (ふうりん) 1 和談、
46 楠大樹洞を満たせし落葉かな (エミ) 2 ちとせ、風深、
47 咳一つして圓生のまくらかな (アイビー) 4 かをり、◎ナチ―サン、林檎、
48 一斉に炬燵に走る隠れん坊 (玉虫) 3 尾花、かをり、風深、
49 草叢の間より小さき冬菫 (ちとせ) 2 悦ちゃんあら、玉虫、
50 ママチャリの北風荒ぶ中を行く (ヨシ) 2 ◎悦ちゃんあら、
51 四季桜咲き紅葉散る和紙の里
52 風邪に臥す三途の川も美しきかな (悦ちゃんあら) 1 ふうりん
53 聖夜来てパパの靴下欲しき孫 (小松菜) 1 きよし、
54 踏ん切りのつかぬことあり落葉焚く (てつを) 4 尾花、蓉子、ABCヒロ、神林亮
55 首だけを出して本読む炬燵かな
56 山眠る夜は星ぼしをいただきて (林檎) 1 蓉子、
57 読み取れぬ冷たき句碑の文字なぞる (森野) 4 悦ちゃんあら、和談、林檎、風深、
58 行く道はシャンソン如く枯葉舞う (和談) 3 森野、エミ、アイビー、
59 洗われて干されて大根旨み増す (ABCヒロ) 2 ふうりん、きよし、
60 花屑掃く枯蟷螂の死屍混じり
61 冬の月一光三尊照らしをり (きよし) 3 尾花、てつを、ナチ―サン、
62 葱抜いて友いっぱしの農婦なり (ヨシ) 1 アイビー、
63 ボーナスに玉だだ出しのパチンコ屋
64 禰宜の掃く境内すでに北風の色
65 来年も平和であれと日記買ふ (エミ) 1 蓉子、
66 カタールに歓喜の叫び寒昴 (ふうりん) 5 ヨシ、◎和談、淑子、林檎、
67 きしめんの鰹節(かつぶし)躍る十二月 (アイビー) 5 ふうりん、ナチ―サン、淑子、◎ちとせ、
68 凩や曲り角から猫走る (玉虫) 1 小松菜、
69 差し込むる冬の日たたみに触れてゐし
70 強力のおろす空荷へ雪蛍 (かをり) 6 ◎小松菜、◎玉虫、ちとせ、アイビー、
71 黎明に枯木くっきり今日は晴 (神林亮) 2 ◎森野、
72 伊那谷の妻恋ふ鹿の鳴きやまず (森野) 7 ◎尾花、◎ふうりん、悦ちゃんあら、◎林檎、
73 病棟の四階の窓小夜時雨 (悦ちゃんあら) 2 玉虫、アイビー、
74 功徳積むための石段冬木立 (尾花) 2 森野、林檎、
75 子どもらに由来を説きつ注連縄を綯う (てつを) 2 ◎エミ、
76 円安もさることながらおでん酒 (アイビー) 2 和談、ABCヒロ
77 消しゴムで師走の鬱を消してみる
78 クリスマスリース飾る家子等の声
79 垣根越し山茶花三輪過疎空き家
80 狂い花咲けばあとにもひとの妻 (悦ちゃんあら) 1 エミ、
81 癒される猫の温もり小春かな
82 底冷えの錦市場にぐじを買ふ (ヨシ) 2 ◎蓉子、
83 父に似し鏡の中の木の葉髪
84 歳なるや「もう」がまた出る十二月
85 大輪のその時を待つ牡丹の芽
86 腹に良きとて風呂吹きをお替りす
87 両手首出て首出てセーターの顔 (ABCヒロ) 1 玉虫
88 鬼平剣客梅安・根深汁 (てつを) 2 ◎アイビー、
89 嫉妬は糞や聖夜に聴くマイルス
90 裸木街電飾付けて人招く
91 冬の馬場栗毛靡かせ返し馬 (ナチ―サン) 1 尾花、
92 賞味期限過ぎしと婆の泣く時雨
93 忘れ物多き婿殿ちゃんちゃんこ (尾花) 2 ◎ヨシ、
94 暫くは足の触れ合ふ炬燵かな
95 ねんねこや狭き厨の水仕事 (玉虫) 3 てつを、ABCヒロ、神林亮
投句者・ABCヒロ、悦ちゃんあら、エミ、尾花、森野、玉虫、かをり、ちとせ、ナチ―サン、林檎、きよし、和談、神林亮、アイビー、ふうりん、てつを、小松菜、ヨシ、風深の19名
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