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スレッドNo.138

言ったほうがいいか言わないほうがいいか

Q0351
 子どもが何かしたときに、声をかけたほうがいいか、放っておいたほうがいいか迷うことがあるんですが、何か言うと勇気をくじくような気もするんです。

A0351
 まず、「言ったほうがいいか、言わないほうがいいか」ではなく、「言いたいか言いたくないか」で考えます。次に、言いたいけど、「言うと喧嘩になるかならないか」で考えます。「言うべきか言わないべきか」、または「言ったほうがいいか言わないほうがいいか」という考え方は「タテの関係」です。相手の立場を考えて、私が決めてあげるんですから。子どもがちょっと夜遅く帰ってきたとして、「ここで何か言ったほうがいいか」、「言わないほうがいいか」という考え方自体が「タテの関係」です。そうではなくて、言いたいか言いたくないかで考える。これは「タテの関係」ではないです。
 で、この場合に「バカたれ!」と言いたいとします。第2段階は、「バカたれ」と言ったら、ますます彼と仲良くなれるかますます喧嘩になるかを考える。彼が勇気をくじかれるかくじかれないかではなくて、“われわれの関係”がより近くなるか遠くなるかで考えます。
 実は、「勇気づけてあげよう」というのは「タテの関係」なんです。相手を勇気づけて、立ち直らせてあげようという発想は、それ自体やはり「タテの関係」です。
Q
 勇気づけることが「タテの関係」だとしたら、それじゃあどうしたらいいのでしょうか。勇気づけをしてはいけないということなんでしょうか?
A
 「相互に勇気づけ合える“関係”を持ち続けること」が、勇気づけです。私とつきあって」いることで、自然に勇気づけられるような私になろうとすること。勇気づけというのは、作為的なものではないです。ただ、最初は確かにお稽古がいるかもしれない。「この言葉を言ったほうがいいか、言わないほうがいいか」ということは、言ってみて相手の反応を確かめるしかないです。僕らが、これは勇気づけだと思っている言葉でも、その人にとって勇気づけになるかどうかは保証がないです。
 だから、子どもたちとつきあっていても、配偶者とつきあっていても、より仲良くなる方向につきあいさえすればいい。そうしたら、お互いに勇気づけ合えます。
Q
 ウーン、お互いに仲良くできる状態をいつも保っていれば、そのこと自体がお互いを勇気づけているということですか?
A
 あなた自身はどう思いますか?友だちと仲が良かったり、ご主人と仲が良かったりすると、それだけで勇気づけられませんか?
 「勇気」というのは「元気である」ということです。一々個別の行動に、それがいいとか悪いとかと言ってもらわなくてもいいです。小さい子どもだったら、知らないから言ってあげたほうがいいですが、中学生ぐらいになるとみんな知っています。
Q
 小学生の高学年だったらどうでしょうか。
A
 本人に聞いてみたらどうかしら。僕は子どもに聞いてみていました。「ちょっと言いたいことがあるんですが、お聞きになりますか?」って。
Q
 勇気づけようとして小学校6年の子どもに言うと、私が期待しているほど明るい表情ではないですね。
A
 ということは、あまり勇気づけになっていなかったということですね。本人にインタビューしてみたらどうですか。「今の私の言い方はどうでしたか?」って。
 人間というのは100人いたら100人みんな違います。だから、一般的な勇気づけメッセージというのは、本当はないんです。(回答・野田俊作先生)

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