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スレッドNo.317

忍耐について

Q 
 私は現在中学校に勤務する教師ですが、学校ではとにかく「忍耐」ということを強調します。そのことについてどう思われますか?

A
 人間は本当は忍耐をしない動物だと思うんです。私はすごい働き者です。自分で言うのも変だけど。でも、辛抱しているんじゃない。楽しいからやっているんです。楽しくないことは絶対にしないんです。大人になるとみんなそうです。子どもも実はそうです。「つらい、つらい」ではやらないですよ。「つらい、つらい」とやるのが好きな人がいますが、あれは「つらい、つらい」と言って頑張ってやっている自分に快感を覚えてやっているんです。「なんて私は立派なんだろう」と思ってやっている。それは一種のマゾヒズムです。とても変な心理で、あんまり健康じゃない。学校が子どもたちに身につけさせようとしているのは、そういうちょっと歪んだ精神です。自分を苛(さいな)むことを喜ぶ精神です。あれは健康ではない。
 この世には、僕たちがあまり「したくないけれど、しなければならない」こともたくさんあります。それが、どうしてもしなければならないのか、しなくてもやっていけるのか、まず考えてみる。しないでもいいと思ったことは、僕は全部パスすることにしている。しないんです。
 いくら逃げたって、しなければいけないということがはっきりした場合には、2つの方法があります。1つは、それをイヤイヤする。もう1つはそれを楽しんでする。どっちかです。そうしたら僕は楽しんですることを選ぶ。辛抱しながらイヤイヤするほうは絶対に選ばない。子どもたちに僕たちが教えてあげたいことは、そのことです。どうしてもしなくてはならないことがあれば、それは楽しくやろう。どうやったら楽しくやれるか工夫しよう。イヤなことを耐えてやるというのは絶対にやめたほうがいい。だって同じことをするんだったら、イヤイヤやるのと、楽しんでやるのと結果はどっちがいいと思う?
 だから忍耐というのは、とても間違った考え方です。とても変態的な考え方です。そんな変態的な考え方を子どもに押しつけてはいけないと思うんです。(回答・野田俊作先生)

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