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スレッドNo.339

食事すると吐く19歳

Q
 19歳の子ですが、何か悩みがあり、食事をすると吐きます。徐々に良くなりましたが、今でもときどき吐きます。「自分で解決できるので大丈夫」と言いますが、このまま見守っていてもいいでしょうか?

A
 ああ、この子もきっと注目・関心で行動しているんですね。子どもたちの間で、このごろハヤリなんです。食べて吐くというのが。面白いですね。病気にもハヤリスタリがあるんです。思春期痩せ症とか、拒食症とか、食べて吐くヤツとかは、20年くらい前にはわりと珍しかったです。あるにはありましたが、あった場合は、今より重症でした。死ぬことも多かったし、迫力がありました。ところが最近のヤツは、やたらたくさんあるわりには、みんな軽い。どうやらこれは最近のトレンディーな病気みたいです。あんまりびっくりしなくていいです。
 およそすべての精神的な病気というのは、びっくりしなくていいです。びっくりしさえしなければ、一時的なもので終わります。びっくりして、その子の“相方さん”をしますと、長持ちします。
 (精神的な)病気の「原因」というものはないんです。精神的な病気には「目的」がある。その目的は、さっき言った4つのどれかです。その目的は、人からいろんなことをしてもらうことです。親は親に対しての目的の部分だけ触れる。親にできることは、子どもから親に届くメッセージの暗号の意味を正しく読み取って、正しく対処することです。病気は、他人に向けたメッセージです。
 注目・関心を得るという目的で、食べたり吐いたりしている子がいるとすれば、そのことに注目・関心をしないこと。その人は正常でいたり健康でいたら、親は私に注目や関心をくれないと思っている。だから、病気になることで、こちら側に注目や関心を引きつけようとしている。だから、健康でいることに親が注目・関心をするという姿勢を、親が確立しなければいけない。この病気になるまで、このお母さんは、たぶんかなり安心して育てていて、子どもが普通にふるまうことにあまり喜んでいなかったんでしょう。当たり前だと思っていたんでしょう。
 子どもと暮らしていたり、あるいは子どもだけじゃなくて他の人と一緒にいて、毎日毎日繰り返し起こっていることは当たり前のことで「それをして当然」と思っている限り、その対人関係はいつも危ない関係です。さっきの、間違った4つの行動目標にいつ落ち込むかわからない状態です。毎日起こっていることが相手のすごい努力の結果であり、それは嬉しいことだと感じられるようになると、ここへ落ち込まなくてすむんです。
 ですから、拒食症とか過食症状とかの場合でも、食べる食べないなんか気にしなくていいんです。こういう食べたり食べなかったりする子のお母さんは、そういう食べることに関心がある人ですね。そうでなくてもお料理だとか食べることにわりと関心がある人だと思います。自分の食べることには関心を持ってもいいけれど、子どものそういった個人的なことには関心を持たなくていいです。「あの子が食べたり食べなかったりしたら、私が痩せたり太ったりするかしら」といつも考えてください。あの子が食べなかったり食べたりした結果、太ったり痩せたりするのは向こうのほうでしょう。とすれば、たっぷりその結末を体験してもらえばいいと思います。そうすると、その子は、「これはしょうがない」と思って、きっとやめるでしょう。
 生まれてから死ぬまでの一生を、ずっと健康的な暮らし方をしなくてもいいんです。ときどきは病気をやってみるといい。そうすると人間はとても賢くなる。思春期痩せ症だの過食症だのをやってみると、「これはつまんないわ」ということにやがて気がついて、あとは一生やらなくなるでしょうから、あんまり慌てて助けてあげないほうがいい。その、助けてあげようという働きかけが、かえってアダとなり悪循環となって、その病気を悪くしているのだということに気がついてほしいんです。(回答・野田俊作先生)

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