小3の子が朝、腹痛・咳で登校しない
Q
小学校の養護教諭をしています。3年生の子どもが朝になるとお腹が痛くなったり、咳が出たりで、1か月近く登校していません。担任からどのように助言したらいいかと相談されています。何かアドバイスをお願いします。
A
子どもが、ぼちぼち登校拒否をしようかと思っているのかな?どうかな?
こんなときは、子どもから注文を取ります。例えば、「訪宅してもいいかどうか」子どもに聞く。あるいは、「電話に出くれるかどうか」とお母さんを通じて聞く。子どもが「そうしてほしい」と言うことはする。子どもが「それはイヤだ」と言うことはしない。子どもが「来ても会わない」と言えば、「じゃあお母さんと会います。そのとき、あなたは逃げていていいよ。絶対あなたを追いかけないから」と話し、行ってお母さんと会います。そのとき、子どもはきっと隣の部屋とかで聞いていると思います。だから、子どもに聞かれているということを覚悟で話をします。そんなふうに、いつも子どもから注文を取ります。子どもの願うことはするし、願わないことはしない、これが第1点。
それから、お話をするとしたらどんな話をするか考えなくてはいけない。子どもが勇気づけられる話、元気の出る話をしたい。子どもが不安になる話、焦る話はしたくない。家へ行って、学校に行ってない子どもに、「早く来いよ」と言うと、子どもは勇気づけられるか、勇気づけられないか?「こんなことじゃあ勉強が遅れるぞ」と言うと、勇気づけられるか、勇気づけられないか?「まあ、ゆっくり休めよな」と言うと、勇気づけられるか、勇気づけられないか?「学校の勉強について、何か手伝おうか?」と言うと、勇気づけられるか、勇気づけられないか?「クラスの子どもに来てもらおうか、どうしようか?」と言うと、勇気づけられるか、勇気づけられないか?
1つ1つ考えないといけない。こんなのをその場で考えると混乱するから、だいたい先にメニューを作り、今日はこれくらいの話をしようと考えておきます。それで、子どもが元気になる側だと思われることを言います。
それから、クラスの子にどう説明すればいいかも、その子どもに聞きます。子どもが何も言わないんだったら、例えば、「『体の病気で休んでいます』と言おうか?それとも、『少し学校に行きたくない状態で休んでいます』と言おうか?」と聞きます。
全部そうやって進めるのが一番良いと思います。大人が勝手に決めてしまわない。何しろ大人と子どもは対等ですから、協力ですからね。(回答・野田俊作先生)