「人を援助しよう」と考える子に育てるには親は?
Q
自分の子どもが、出会う人を援助していこうと考える子どもにするには、親はどうしたらいいのでしょうか?そういう発想自体が親のファシズムでしょうか?
A
そうですね。子どもは自分で決めるでしょう。僕らは親からどれくらい学びましたか?確かに親から学んだこともある。でも、親以外から学んだこともたくさんある。世の中で生きていく、学校で生きていく、社会に出てから学んだこともたくさんあって、それでだんだん大人になっていく。あんまり親が教えてあげなきゃ誰も教えてあげないと思わないほうがいい。それよりも、「自分がどう生きていくか」「私自身がどうするか」という問題として共同体感覚をとらえたい、とまず思う。共同体感覚がファシズムに陥るのは、「お前、共同体感覚を持て」と言ったときです。「アドラー心理学会の会費を払ってくださいね。払わない人は共同体感覚がないんですよ。いいですか。共同体感覚持ってる人は当然払うべきです」と言ったらファシズムでしょうがね。
相手に「共同体感覚を持ちなさい」という言い方は常に危険です。「私が持ちましょう」と思えばそれでいいわけで、あんまり子どもに「共同体感覚を育成するぞ!」という方向で頑張ると危ないかもしれない。