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スレッドNo.498

スポーツ少年団に子どもを怒鳴りつける母親がいる

Q
 小学校のスポーツ少年団にいますが、さまざまなタイプの母親と子どもがいます。私にとって見ていてつらいのは、子どもを怒鳴りつける母親です。チーム全体に関わる場合、少し行動の遅い子どもを怒鳴りつけています。また親によっては蹴飛ばしたりしています。暴力的な躾には困惑していますが、それが正しいと信じているようです。子どもの教育は大切なことですが、高圧的な大人が子どもを支配する集団の中で、私が子どもたちと接するとき、どのような態度が望ましいでしょうか?

A
 ドライカースは「不適切な行動をする人は勇気がくじかれている」と言いました。ということは、怒鳴りつける母親は勇気がくじかれているんです。普通人間はまず最初に理性的にやさしく説得するとか教えるとかきっとします。それがうまくいかないときに、だんだん勇気をくじかれて、怒鳴っちゃったりするんです。「PASSAGE」の課題シートを見てもそうですね。最初、「ねえ、もうそろそろ宿題しない?」と言っているんです。そのうち、「何してるのよ、こら!」と怒鳴るんです。なんで勇気をくじかれるかというと、もちろん子どもが反抗するということもあるけど、適切な対処法をまだ学んでいないからです。だから、まずその人たちは勇気をくじかれている人なんだと思ってほしい。どうしたらその人たちが勇気づけられるかというと、その場合には適切な対処法を学べばいい。どうやったら学べるか。人間には3つの学び方があります。1つは、試行錯誤で発見するという原始的な動物的な方法があります。1つは、本とか人の話から学ぶという方法があります。1つは、人のやっているのを見てモデルを見て学ぶという方法があります。この勇気をくじかれている人が、一番抵抗なく受け入れられそうなのは3番目です。モデルを見ることだと思います。アドラー心理学式の接し方をやっていてそれが子どもに対してうまく成功している場所を見せれば、「そうか、ああやればいいんだな」とそのうち学びます。2番目の「あなた、そのやり方よりもこっちのほうがいいわよ」と言うのは、たぶん勇気を余計くじくと思う。「あなたはダメだ」と言っているんだもの。勇気をくじかれている人に対して援助にならない。試行錯誤は、今までさんざん試行錯誤した結論がこれですから、これ以上試行錯誤してもらってもしょうがない。だから答えは、その人にかまわず、ちゃんとした対応を見せることね。きっと学ぶと思う。それから、その人が間違ったことをしているとか、よくないことをしているとかいう側に注目しないこと。アドラーはいつも、「正義というものが最も危険な思想だ」と言いました。「私は正しくあなたは間違っている」というのが人の勇気をくじき、共同体感覚なく振る舞うというのが一番ありそうなんです。アメリカ人の問題点は「自分が正義だ」と思っていることで、その被害たるや大変ですからね。「私は正しくあなたは間違っている」というポジションから降りること。「どうやったらこの人を勇気づけることができるかな?」と思うこと。ご本人に対してはまず尊敬すること。一生懸命やろうとしているけれど、目標は正しいんだけれど、手段はまだ知らない。だから、子どもをちゃんと躾けて良い方向に向かわせようという熱意は、その人のパーソナル・ストレングス。そこにはコメントしよう。「一生懸命躾けてくださってありがとうございます」と言おう。「何してんのよ、あんた!」から始めないでおこう。その人のプラスの面から話を始めよう。一方で自分がちゃんとやっていることを見せていると、その人との関係が良くなれば、その人は私のやっていることを学ぶだろう。関係が悪ければ、「私が正しくてあなたは間違っている」と見下げていると、関係が悪いから、どんなに私のやっていることが良くても、プラーベートセンスで、「あれは甘やかしだとか放任だ」としか見えないから、学ばない。

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