私の一句
(この稿は俳誌「白桃」に掲載されたものに加筆し、再掲載するものです)
●ね●ねとやがて釈迦釈迦蝉時雨
韓国の犬は「モンモン」と鳴くそうだ。アメリカは「バウワウ」、中国は「ウーウー」と鳴くとか。日本は「ワンワン」だが室町時代の犬は「ベフベフ」と鳴いたらしい。現代仮名づかいでは「ビョウビョウ」となる。これが蝉となると「ミーンミーン」が定番だが、ある種類の蝉はどう聞いても「シネシネシネ」と聞こえる。どうも蝉に「●ね●ね」と囃されているような按配だが、聞きなしとしては面白い。「●ね●ね」だけでは救いが無いが、今度は別の蝉が「シャカシャカシャカ」と鳴きだした。待てよ、これに「釈迦釈迦」と漢字を当てたら面白いぞと思いつき、即興でつくったのが冒頭の句。意味の無いオノマトペだけの句だが、中日俳壇長谷川久々子選の一席に入った。「●ね●ね」に「釈迦釈迦」で、なんとはなしに平仄が合うように思わないでもない。
投稿しようとしたら禁止語彙を含んでいるとかで、投稿出来ないとメッセージが出ました。やむを得ず●で伏字にしました。簡単に推測できると思います。