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スレッドNo.764

アイビーの俳句鑑賞

アイビーの俳句鑑賞
たまには泉也さんでなく、アイビーが一番乗りしてみます。

長き夜や妻逝きて何するでなく 泉也さん
長年連れ添われた奥様がお亡くなりになられ、秋の夜長を一人過ごしている泉也さん。何をするわけでなく、無聊を慰めている泉也さん。老人夫婦というものは、私の愚妻に照らし子供も成人した今、そうそう話題があるわけでなし、会話も少ないものです。しかし居なけりゃ居ないで寂しいものです。まして先立たれたわけですから、その寂寥は筆舌に尽くしがたいものがありましょう。お察しします。

登高や山裾までもりんご園 野の風さん
登高という珍しい季語に挑戦されました。山裾までりんご園と、野の風さんの郷里の青森県の風物を読み込んだお手並みに感じ入りました。臨場感あふれる句になりました。

八十路とて負けぬ気でゐる鱗雲 新之助さん
ご自分に対する応援歌であると同時に、同年配の人たちへの応援歌でもあります。私自身も先だって誕生日を迎え、八十路ではないものの、それに近い年齢に達しました。「ぼやぼやしておれぬ」と改めて感じました。座五の季語「鰯雲」がよく利いていると思いました。

秋すだれ妻の愚痴にも一理あり てつをさん
私のことを詠まれたようで、いささか身につまされます。口喧嘩をする老夫婦。妻の言うことの方が理にかなっているとは、理性で分かってはいるものの、さりとて「俺が悪かった」とは言えません。男の沽券にかかわるのです。現代、沽券とかメンツなどバカバカしいと思いますが、妻を目の前にすると、ついつい我を張ってしまいます。季語の「秋すだれ」がいい味を出してますね。

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