野の風
野の風です。
野の風の感想です。
草萌ゆる売地の札のあちこちに (てつを)
地面から草が萌え出る空地に売地の看板があちこちにたつている。いろんな事情で元の土地の持ち主が土地を売ることになったのだろう。そんな中でも草がどんどん生えている草の生命力が目に浮かびます。
敷石の二足の下駄に丁字の香 (泉也)
丁字花という花を初めて知りました。沈字花の香りが男女の下駄・夫婦の下駄を包んでいる。庭を仲良く歩いている夫婦の様子も浮んで来ます。
教会からハンドベルの音風光る (新之助 )
私の通う教会ではクリスマスイブの礼拝でハンドベルの演奏が行われます。
ハンドベルの鐘の音はとても心をうつものがあります。
春の到来のよろこびや希望を表す風光るの季語とハンドベルの音はとても響きあいますね。
やうやくに見つけて嬉し蕗の薹 (アイビー)
雪が溶けて蕗の薹が目を出す、それを見つけた時の喜びは格別です。採った蕗を私は蕗味噌にします。その苦みは春を感じさせてくれるからです。