泉也の自作あれこれ
アイビーさん
お世話様でした、色々愉しませていたたきました。
いつもの泉也の自作あれこれです。
運動会今やマスクが子に声援
アイビーさん選評有難うございます。マスクは本来冬の季語。でもコロナの時世一年中マスクマスクの生活。それで兼題が「運動会」。季重ねを承知でアタックしてみようと詠んだ句です。下5「子に声援」がもう一つ、子らにとすると7音になるし。
相席に蜜柑を貰ふ列車旅
今回の題が「旅」昔夫婦で和歌山の白浜~新宮まで普通電車に乗った時の情景です。特急とか急行はほとんど二人席。アイビーさんの選評の通り、ボックス席、地元の夫婦の方か乗ってこられ、色々おしゃべりし蜜柑をいたたきました。
見知らぬ人とおしゃべりをするのも旅の楽しみと想い出が残っていましたので詠みました。
長き夜や地図で旅する北海道
歳のせいと、コロナで全然旅行ができない、そこで地図を取り出し、昔行った所を見ていると旅をしている気分になつたので詠んだ句で。函館の夜景・札幌の大濠公園・小樽の運河・五稜郭とつぎから次へと・・・。季語の「長き夜」との取り合わせが良かったと思っています。
子規聴きし鐘の音聴こふ柿の秋
この句子規の「柿くへば鐘が鳴るにり法隆寺」のパクリです。25年ほど前。法隆寺の近くに住んでいましたので、よく散歩して鐘の音を聞いたものです。季語の「柿の秋」はぴつたり。「聴く」の漢字「聞く」とどちらか迷いました。
秋雨やけふも一人の沙汰もなく
年寄りの一人居とコロナで、一日中訪問客なし、電話なし、メールなし・郵便物なしの日の寂しさを「秋の雨」と詠みました。それで何をして一日過ごしているかと言うと、パソコン麻雀・パソコン将棋にうつつをあげています。
ひひ孫に出逢ふ大和は柿日和
孫や子の俳句は、駄目と一般では言われていますか、私としては、88歳まで生き3人の曾孫ができたことを奇蹟と感じており、その印、日記として残す意味で詠んだ句です。「出逢ふ」「柿日和」に他にもっといい言葉がないかと悩みました。
これまで俳句をやつてこれたのは、ユウキャンから始まったこの句会の句友の皆さんのおお陰と感謝しています。今後ともよろしくお願いします。
子規の句のパクリと謙遜されていますが決してそんなことはありません。子規へのリスペクトの気持ちがよく表れた佳い句だと感じ入りました。法隆寺の近くに住まわれたことがあるのですか。法隆寺と言えば柿、子規の名句そのままの情景だったのですね。マスクは現代風俗の事象としてのマスクですから季重りにはならないと私は思います。