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スレッドNo.57

メディアと業界例 その9   業界につかったままだと将来無い

世の中 業界でハマったきりで一生を終える人がほとんどですが、定年後が長くなってきてますので
今の仕事をリタイアした後別の業界に入った場合のことを若いうちから想定しておいたほうが
老後が有意義になると思います。
=>業界も一つのメディアであるという見地からの考察です。メディアの属性が所属員に染み込んでしまうという弊害は、全てのメディアに共通の性質です。
事例1:私の友人で、大企業の役員が何人かいますが、退職してからも役員癖がぬけなくて、
   一般的なおつきあいができない人が多いです。
=>数十年部下を使って仕事をして、部下によいしょされながら生きてくると、お殿様になってしまって、いざ退職しても周囲の人を部下扱いして、総スカンされる事例が結構あります。
=>それって、現役の役員時代も新しい環境に身をおいてこなかったからではないかと思います。
 私は偉いさんではありませんでしたが、研究開発部門にずっといたので、時代の変化を追うのが仕事だったので、常に新しい環境と新しい業界、ビジネスと接触してきたので、老後も新しいものを追う習慣がついているので、昔の仕事の仕方を引きずることはありません。強いて言えば、コト作りが大事だという体験だけは、今でも守ろうとしていることぐらいです。

事例2:自分の業界に浸かったままだと新規ビジネスはできない。
私の体験談ですが、プリンタ開発屋なので、やっていることは紙などの媒体にインキを載せるだけです。
製品開発の片手間で、紙にインキを載せる技術を原理別に分類して、徹底的に学習しながら、印刷業界の成り立ち、製紙業界の市場、印刷物の市場、各市場ヒアリング、エコシステムまで知ることができましたが、なんと20年かかりました。特に重要なのは、実際に企業訪問して、ご意見を聞くことですが、ただ聞くだけでなく、そのご意見の背景を必ずつきとめて、出張レポートを書くことでした。ですので、企業訪問前に、帝国データバンクで企業情報や、業界新聞など業界情報をしっかり調べてその会社の置かれている環境と生い立ちなどを頭につっこんでから訪問しないと何を言われているか納得ができないことを悟りました。その手の訪問なら営業とかサービスと連れていけばいいと思われるかもしれませんが、相手が印刷工場で、モノ作りをしている企業なので、技術的な内容のお話しがメインですので、文科系をつれていってもお相手にならないので、極力営業は連れていかないようにしました。工場見学をして、印刷機がどうしてこうなっているかを理解できるのは、機械系の技術者でないと無理なので、機械系の技術者で営業的なアプローチができるメンバーなら連れていきました。
=>ここで大事なのは、自社のバリューチェーンでは、新規の事業開発はできないということです。
全ての仕事価値はトップが決めて会社の方針に従って、全社員を向かわせるのが企業ですが、これが新規事業開拓では、邪魔になるのです。トップをはじめ経営陣は、自社の事業を成功させて出世してきた人たちなので、自社の分野の専門家であって、他業界では、全く素人さんなので、新規事業分野で、他業界の価値を理解して方向性を判断できる経営者はほとんど居ないということです。ですので、新規事業の担当者は、自社の経営陣でなくターゲット業界内のバリューチェーンの中にいる人とかエコシステムを十分心得た人から意見をもらって方向づけしないと失敗します。ここが、新規事業が滅多に成功しない大きな原因で、自社のバリューチェーン内で方向付してしまって、投資したけど失敗するのは当たり前のことなのです。
●日本の総合商社の強さは、業界を習得する能力が高い点だと思う。
 多くの業界をまたいで、ビジネスを拡げている総合商社がパッケージ業界に特化した子会社をもってます。パッケージングなら、大手の印刷会社とかフィルム製造、製紙会社、容器会社などが専門業界なのですが、総合商社は、パッケージ各業界の特徴と得意不得意を熟知して、自社の付加価値をだせるビジネスを展開してます。それは、総合商社の社員に業界を理解するノウハウが秀でているからです。各パッケージ分野の専門企業では自分の業界しかわからない社員が多いので、いろいろなパッケージ業界を理解できている総合商社系のビジネスに付加価値をとられてしまうということです。総合商社が給料が高いのは、入社時点からの特訓が効いてると思います。いろいろな業界のビジネス現場に突っ込まれて、ベンチャービジネスを体験させたり、世界中を歩き回っていろいろなビジネスと業界の存在を学習させて、業界というものを短期間に理解習得するスキルを身につけさせている点が特徴だと思います。一般企業だと、自社の文化と風習を学習させるので5年くらいかけて、それ以降も自社のかかわる業界をとことん習熟させるだけ社員を飼いならすだけですので、いざ新規の業界へ進出したいときにできないということになるのです。入社当初からいろいろな業界があって、そこに進出するための教育をしておかないと企業文化として新規事業開拓は、育たないと考えてます。




 

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