【コト作りの課題事例】日本のソフトウェアの弱さを中国ITエンジニアから見た記事ー
●本投稿では、コト作り、モノ作りについて、ソフトウェアを対象として考察します。
コト作りが大事であることは、大部分のビジネスマンは承知していると思うのですが、
日本の産業界では未だ、根付いてないと感じてます。コト作りは、2005年に経団連が提唱したのが大きな動きであったのですが、それから20年経過しても、日本の産業界に根付いてない点で、構造的、体質的な課題があると思います。
構造的課題:終身雇用が根強いため、雇用リスクを冒してまで新しいコト作りに挑戦しない。
=>公務員が代表的ですが、民間でも終身雇用が当たりまえなので、公務員的仕事をする社員が多い。
体質的課題:日本人の体質的にソフトウェアの価値が受け入れにくい。
=>日本人は、真面目で、辛抱強く、器用である点が、かえってソフトウェアの必要性を感じさせない原因になっていると思います。
=>私自身含めて、ソフトを若いころからいじっている人は、面倒なことが嫌いで、不器用な人が多いです、器用な人なら、やり方を工夫して、物事を上手に処理できるので、わざわざソフトを作らなくても十分仕事も生活もできるからソフトが必要がない。そういう人が圧倒的に多いのが日本人だと思います。米国のDIYを見ると、工具、ツール類が日本よりはるかに便利で多機能なものが多いのは、米国人が不器用な人が多いので、DIYをするためには、便利な工具、ツールがなければ出来ないからではないかと感じてます。
●中国のIT技術者関連のブログあって、日本がソフトウェアが弱い課題を語っている。
私もコロナ対策で、厚労省が作ったCOCOAというアプリの出来が悪かったのが、残念だったのですが、
中国のIT技術者は、下記のように見ている記事がありました。
原因を政府のITへの対応が悪いと言ってます。いずれにせよ、世界中からソフト開発のレベルの低さを指摘されてもいたしかたない現状を認識すべきです。
=>私は、原因として、ソフトウェアに限らず、日本の政府も産業界もコト作り思想が不足しているのが原因だと思います。モノ作りする前にコト作りをしっかりして対象となる市場のエコシステムとバリューチェーンを完全に把握してないからモノ作りに失敗すると思ってます。COCOAでスマホアプリを開発するなら、現状のスマホアプリ市場のエコシステムを理解すべきです。カテゴリ内に同種のアプリが多数あって、人気のあるアプリがダウンロードされ使われてメジャーになっていくサイクルをまわして成長しているエコシステムですので、単発のCOCOAだけでは、ダメで、多くのコロナ対応アプリがでないとユーザーがどのような仕様のアプリが好むのかわかりませんので、COCOAを仕掛ける責任者は、複数の仕様案を複数のアプリで、提供すればエコシステムにかなっているので、成功できたと思います。お役所の仕事の仕方だと出来ないのであれば、民間に補助金をだして、自由に作らせたほうが良かったです。
ソフトウェアは、通常のモノ作りより、仕様が重要な技術分野です。ですので、コト作りを十分経て、仕様を決めないとモノにならない技術分野です。コト作りが下手だとソフトウェアも下手ということが言えます。他のモノ作りだ仕様以外に製造現場の付加価値がのるので、日本製は、海外より強くなります。製造現場は、世界トップクラスですが、開発企画現場のコト作り能力が世界に大きく遅れをとっている現状だと思います。
下記リンク抜粋
https://tamakino.hatenablog.com/entry/2021/04/23/060000
中国でも話題になっているCOCOAの件
日本でも話題になっているが、中国でも接触確認アプリ「COCOA」の件が、エンジニアの間で話題になっている。中国では、位置情報とQRコードを活用した健康コードが、2020年2月11日という早い段階で、アリババと杭州市によって開発され、1月ほどで他都市にも広まった。感染リスクが高いと判定されると赤になり、公共交通や店舗の利用ができなくなる。不便は強いられるが、それでも、生鮮ECやフードデリバリーが発達をしているため、生活はなんとか維持ができる。感染リスクの高い人は外出自粛をし、感染リスクの低い人で経済を回すという方法で、コロナ禍を乗り切ってきた。
健康コードは、感染抑制に大きく貢献をしたが、日本のCOCOAの問題は、驚きを持って報じられている。一般の中国人にとっては、まだまだ日本は先進国のイメージが強く、衛生観念も高く、民度も高い国だと思われている。その日本が、感染予防アプリひとつ満足に作れず、何度も感染拡大を起こしているのか、理解に苦しんでいるのだ。
一方で、エンジニアの中には、日本で働いた経験や日本企業と関わりのある業務の経験がある人も多く、日本が抱えている課題をかなり正確に把握している。そのようなエンジニアの一人が、日本のITの課題を解説している。外から見た解説なので、異論がある人も出てくるかもしれないが、本質の部分はかなり正確に把握しているのではないかと思う。
海外のツールを使っても、成果物が海外に出ない日本
日本、米国、中国、ドイツ、フランスのソフトウェアエンジニアの統計を見ると、この5カ国の中で、日本の国際競争力は最低であることがわかる。この5カ国で、同じ条件の開発を行なった場合、日本のエンジニアの単位時間あたりの賃金は最低で、なおかつ労働時間は最長になる。多くのテック企業で、労働環境と人材管理の問題を抱えており、それが国際競争力を失わせる原因になっている。日本の開発環境はそのほとんどすべてが海外のツールを使っているのに、海外に輸出されるソフトウェアは皆無に近い。
また、ITの価値の中心がハードウェアからソフトウェアに移ったのに、日本政府はいまだにハードウェアを中心にした政策を行っている。これも国際競争力を失った原因になった。
●日本の弱体化が海外メディアから日本にはいってくるのに、日本のメディアが取り上げない点も
日本のメディア産業の衰退であると思いますので、SNS 掲示板で、取り上げることは啓もうとして
重要だと思ってます。
●マスメディアは、衰退する運命にあるので、そこに従事する人は、食えなくなっていくので、余計食うために主義主張、モラルを無視した仕事をするようになります。マスメディアに限らず、食うや食わずになると人間悪いことと判っていてもやってしまうのが世の中の常です。警察の統計でも、犯罪者の3割近くが無職の人ですので、食えなくなって悪いことをするということが真実ですので、食えなくなっている業界、食えなくなっている会社、組織、人などに接するときは、注意するもしくは、近寄らないほうが、災難に巻き込まれないで済みます。自分が渦中にはいってしまったら、抜け出す方法を考えないと、どんどん悪化していきますので、注意が必要です。