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>『失敗の科学』
漸く借りることが出来て読了しました。これまでのDNA型鑑定に不備があったにも拘わらず、司法判断は断固として覆らない…というケースは、以前に読んだこの本の記述そのものでしたねぇ(↓先月NHKで放送された『未解決事件』File.19でも改めて取り上げられていましたっけ…しかしもう発表から13年も経つんですねぇ)。
● 清水潔『殺人犯はそこにいる 隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件』新潮社2013
https://www.amazon.co.jp/dp/4101492220/ref=sr_1_1
○ 関連記事
https://www.bengo4.com/c_1009/c_19/n_21016/?via=smartnews
まぁ少なくとも「飯塚事件」の場合は、(清水潔氏も指摘される通り)被告人の死刑執行が行われた「既に解決済み」とされる案件ですから、今更国側が間違いを認めることは無いでしょうねぇ。
あと「カルト宗教が予言を外した時に信者がどんな行動を取るか」の話題からは、以前この板でプレゼンした白装束集団を思い出しました(↓)。こちらの場合「教祖に対する忠誠心の誇示を競い合う」要素も加味されていたように記憶しています。
https://bbs1.rocketbbs.com/isshuu/posts/160
一方同じカルト集団でも、「タミ宣教会携挙騒動事件」(1992年)では「予言を外した」直後から(少なくとも残っている映像を見る限り)大多数の信者が「正気に戻っている」ように見受けられますねぇ(↓)。前二者と何が違っていたんでしょうか…?
>最近の読書
● qutm(クォンタム)著『反ミーム部門は存在しない』鳴庭真人訳 ハヤカワ文庫2026
https://www.amazon.co.jp/dp/4150125260/ref=tmm_pap_swatch_0?
元ネタはインターネット共同創作プロジェクトの一つ「SCP財団」らしい。SCP財団と言えば、私の場合「ねこですよろしくおねがいします」ぐらいしか耳馴染みがありませんでしたがw。
粗筋を簡単に纏めると…「目には見えているにも拘わらず、いつの間にか人の記憶からこぼれ落ちてしまう。記録文書や記録映像を残したところで、読んだり視聴したりした直後に片っ端から忘れ去られてしまう」特性を持つ「反ミーム」なる一連の未知の脅威を前に、平和な世界を守るべく最前線で果敢に立ち向かう科学者たちの絶望的な撤退戦を描いた物語、でしょうか。
うーん、着想は面白いし、「反ミーム」的存在にも濃淡がある(比較的無害な個体・無害かと思いきや豹変した個体・人類の存亡に関わってくるほどに敵意剥き出しな個体・何故か妙に友好的な個体)ことを示す前半の短編オムニバス的描写あたりは展開的も悪くない。しかしこれだけの脅威を前にして、どうして過去において膨大な数のスタッフやら設備やらを抱えることが出来たのかの説得力ある説明がなされていませんし、何よりも肝心のラストが力業が過ぎてちょっとなぁw…「夫婦の絆から産まれた謎パワーによって“人間であることをやめて概念化した主人公”が無双した。」と言うのではねぇ、『まどマギ』のまどかじゃないんだから…もっと描きようがあったと思うだけに惜しい気がしますね。まぁ個人的には税込1,760円払ってまで読むほどの作品じゃありませんでした(毒)。