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スレッドNo.10873

汗血馬:御隠居と馬さんの会話

---金曜の昼下がり---

馬さん『こんにちは。御隠居いらっしゃいますかぁ』
御隠居「おっ、その声は馬さんかい。じゃぁ、勝手に上がっておいで」
馬さん『へい、へい、勝手知ったる他人のお家ってねっ』
   『御隠居、こんにちは』
御隠居「はい、はい、馬さん、こんにちは」
馬さん『今日は3日目、トリですね』
御隠居「待ち兼ねたかい」
   「まっ、早いけど今日はお酒にしよう。柳蔭が手に入ったから」
馬さん『ありがとうございます』
---寸の間経ちました---
御隠居「はい、お待たせ。鯉の洗いはないけど青菜のお浸しはあるよ」
馬さん『おや、そう来ますか』
   『牛若丸が鞍馬山より出でまして。ですかい』
御隠居「流石は馬さん。察しが良いね」
馬さん『へぇ、あの落語も好きな演目ですから』
御隠居「それじゃあ、昨日の続きといくかね」
   「義経が詠んだ歌はないかと探してみたが、これは一つもなかった」
馬さん『あれっ、辞世の句が残っていませんでしたっけ』
御隠居「義経が、後の世も また後の世も めぐりあへ 染む紫の 雲の上まで」
   「弁慶が、六道の 道の巷(ちまた)に 君待ちて 弥陀(みだ)の浄土へ すぐに参らん」
   「まぁ、どちらも義経記の作者が勝手にでっち上げた辞世の句だ」
馬さん『そうか。そうか。辞世の句なんか詠んでる暇はありませんね』
御隠居「万が一、詠んでいたとしても伝える人がいない」
馬さん『そうですね。義経側で残った人間がいませんものね』
御隠居「でも、義経と小倉百人一首で探すと一つ出て来たよ」
馬さん『えぇっ、どういう事ですか』
御隠居「小倉擬(なぞらえ)百人一首というのがあるんだ」
   「それは大判浮世絵の揃い物で弘化2年(1845年)4月~嘉永元年(1848年)12月にかけて刊行された物なんだが」
   「その中に11番参議篁(源義経・志度の蜑)というがあるね」
馬さん『済みません。アッシは歴史に弱いんですが』
御隠居「あぁ、時期的には江戸時代の後期だね」
   「ペリーの黒船が来た嘉永6年からが幕末といわれるからその少し前」
馬さん『はぁ、黒船が来る5年めぇですか』
御隠居「刊行が始まった同じ年の3月12日に米国船マンハッタン号が浦賀に入港して通商を求めている」
   「翌年の弘化3年閏5月27日米国東インド艦隊提督ビッドル浦賀に入港して通商を求めている」
   「じわじわと来ている感じはするね」
馬さん『えっ、黒船4隻がイキナリ来たと思ってました』
御隠居「そりゃぁ、イキナリ脅しに来た訳じゃない」
   「前々から通商を求めていたけどいい返事が貰えないから脅して来たんだろうね」
馬さん『そういう事ですか』
御隠居「揃い物の絵師は広重・国芳・豊国、序文や浮世絵の説明は柳下亭種員(たねかず)とある」
   「当時流行っていた歌舞伎や判じ物や故事と百人一首を結び付けて作っている」
馬さん『結び付けるとかいうと何か競馬のサインみてぇですね』
御隠居「JRA一流の洒落でそういうのを使ったのかもしれないな」
   「で、参議篁(たかむら)は小野篁、小野小町の祖父にあたる人だね」
   「和田の原 八十島かけて こぎ出でぬと 人にはつげよ あまの釣舟」
馬さん『どういう歌なんでしょう』
御隠居「篁が流罪となって隠岐へ行く途中に瀬戸内海を航行している時に詠んだ歌だね」
馬さん『何で流罪になっちゃったんでしょう』
御隠居「遣唐使の渡海に関するトラブルが原因」
   「篁は副使だったんだが正使の船が故障したとかで船を取り換えさせられた」
   「篁からすれば納得いかなかったんだろうね」
馬さん『船の整備を怠った正使が悪いのに何で自分が損な役割を押し付けられるのかと不満に思うのは当然ですね』
御隠居「それまでに2度も破船で遣唐使派遣に失敗しているから尚更だろうね」
   「それで持病の癪(シャク)が出たのと母の病気の世話をしないといけないからと遣唐使を辞退した」
馬さん『えっ、やりますね。篁さん』
御隠居「それだけなら良かったんだろうがその件を批判する漢詩を作っちゃったんだ」
   「それを見た嵯峨天皇が怒って流罪にした」
馬さん『篁さん遣り過ぎましたね』
御隠居「それでも篁さんの才を惜しんだんだろうな。2年で許されて京に戻されている」
   「因みにあまと志度の蜑(あま)が結び付いているという事らしい」
馬さん『えっ、それだけ』
御隠居「そう。それだけ」
   「でも、JRAの方はもう少し結び付けている」
   「小倉で牛若丸JSが行われた最初が2021年で今年が24年」
馬さん『あれっ、小倉擬百人一首の刊行した期間と重なりますね』
   『あっ、だから今年も小倉じゃないと駄目なんだ』
御隠居「そして、21年の牛若丸JS1着7枠11番ヒロシゲセブン」
馬さん『ヒロシゲってぇと絵師の広重ですか』
   『11番は篁の歌が11番でした』
御隠居「21年~今年の1小倉5日11Rは周防灘特別になっているんだけど隠岐に行くには周防灘を通る」
   「周防灘と響灘を結ぶのが関門海峡には壇之浦がある」
馬さん『それでは、予想をお聞きします』
御隠居「篁の歌には、八十島」
   「浮世絵の説明には、十握の御釼浪間に沈む 義経 讃州八嶋の海士 若松母子に命じとある」
   「馬連とワイドで⑧-⑩」
馬さん『ちょっと御隠居。サクセッションはどうなったんですか』
御隠居「やはり、首途から首差は強引過ぎると思い直した」
馬さん『でもサクと蓑でしょう。道灌でしょう』
御隠居「あれもよく考えると若い娘が山吹の一枝を差し出すだろう」
   「枝(国枝)の先に七重八重(7番・8番)に咲く山吹の花(黄色)」
   「4枠6番サクセッションは5枠を指しているんじゃないか」
馬さん『そう言われりゃぁそうかもしれませんが』
   『最後がこれじゃぁ、寝ぼけたじじいさん驚きますぜ』
御隠居「そこは謝るしかないな」
   「申し訳ありません。御勘弁願います」
馬さん『何だか変なオチになっちゃいましたね』

~お後が宜しい様で<(_ _)>~

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汗血馬さんおはようございます。
ご隠居と馬さん待ってました、知識の多さ深さはJ様より多いのでは、多分参考にしてるかも(笑)
昨日の予想に8番と10番を入れて
三連複とワイドボックス
2.6.8.10.14
大丈夫です自己責任ですし、外れても、一席3日間だから三席のお愛想ということで。

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