汗血馬:御隠居と馬さんの会話
月曜の昼下がり御隠居と馬さんの会話
馬さん『こんにちは。御隠居いらっしゃいますかぁ』
御隠居「おっ、その声は馬さんかい。じゃぁ、勝手に上がっておいで」
馬さん『へい、へい、勝手知ったる他人のお家ってねっ』
『御隠居、こんにちは』
御隠居「はい、はい、馬さん、こんにちは」
「今日は、何用かね」
馬さん『いえねぇ。何時もの様に競馬の話で来たんですが御迷惑でしたか』
御隠居「いや。そんな事はないよ。馬さんが競馬の話をしに来てくれるのは大歓迎さ」
馬さん『はい、そう言って頂けるとありがたいです』
御隠居「じゃぁ、御茶を入れるから少し待っていておくれ」
「お茶請けは、扇屋さんの厚焼き玉子があるが、それでいいかい」
馬さん『ありがとうございます。久しく口にしていませんから大歓迎です』
御隠居「じゃぁ用意するね」
-----寸の間、時が経ちました-----
御隠居「お待ちどう様。どうぞ」
馬さん『ありがとうございます』
『でも、御隠居、王子まで何用があってお出掛けでしたか』
御隠居「いや、王子に用があった訳じゃないんだ」
「今、従兄が入院しているんで15日に見舞いの差し入れで扇屋さんの厚焼き玉子を持っていったんだ」
馬さん『えっ、食べ物を差し入れてもいいんですか』
御隠居「うん、従兄の入院している病院は大丈夫だ」
馬さん『へぇ。そうですか』
御隠居「実は、従兄のヤツ、手術は上手く行ったんだが、その後に飯を食わなくてねぇ」
「かなり、不味い事になっていたんだ」
馬さん『えっ、そりゃ大変じゃないですか』
御隠居「それで、従兄の嫁さんが栄養士さんに掛け合ったらしい」
「好きな物を食べさせたら食欲が出るんじゃないかってね」
馬さん『へぇ。それで許してくれたんですか』
御隠居「いや、寧ろ歓迎してくれたらしいよ」
馬さん『へぇ。物わかりの良い栄養士さんですね』
御隠居「栄養士さんは患者の事を考えて食事を作っているんだろうが、それも食べてくれての話だからね」
「実際、それが上手くいったみたいでね。それから飯を良く食う様になったらしい」
「今じゃ、元気になって近い内に退院すると言っていたよ」
馬さん『へぇ。それは良かったですね』
『でも、何で扇屋さんの厚焼き玉子焼きだったんですか』
御隠居「それはね、従兄は落語が好きだから丁度良いかなと思ってね」
馬さん『あぁ、王子の狐ですか』
御隠居「それとこの間のお礼に京都と大分にも贈っておいた」
馬さん『あぁ、馬券上手のお二人でしたね』
『いや、京都の御友人の方は奥様も馬券上手でしたね』
御隠居「そういやぁ、厚焼き玉子も競馬も美味しく頂きましたってぇメールが来てたな」
馬さん『えっ、競馬もですか』
御隠居「うん、玉子焼きは黄色で5枠だから馬券には絡んでいないんだがなぁ」
馬さん『ちょっと待って下さい。パソコンお借りしても宜しいですか』
御隠居「あぁ、どうぞ。どうぞ」
---馬さんパソコンで色々と調べ始めました---
馬さん『成程。そういう事ですか』
御隠居「何だよ。馬さん、一人合点してないで教えておくれ」
馬さん『御隠居、扇屋さんといえば、先程お話になった王子の狐ですよね』
御隠居「うん、他にもあるだろうけど。有名なのは落語だろうな」
馬さん『王子稲荷に参詣しますよね』
『王子稲荷で有名なのは何ですか』
御隠居「うん、まぁ、落語にも出て来る2月の初午。それと2月の午の日には凧市があるな』
『大晦日から元日にかけて行われる狐の行列も有名だね」
馬さん『その狐の行列ですが、コロナで3年中止になっていたのが今年はやる予定だとあります』
『今年で31回だそうです』
御隠居「ほう。それは良かったね」
馬さん『それは良かったねじゃぁありませんよ。御隠居』
『ターコイズSの枠連は何ですか』
御隠居「そりゃぁ、3枠1着で1枠2着うううぅ」
馬さん『はい、はい。じゃぁ、朝日杯FSの馬連は』
御隠居「えっ、あぁ、3番1着で1番2着うううぅ」
馬さん『という事です』
『まぁ、サインとは言っても友人同士の間での事ですけどね』
御隠居「いや、何だろうと構わない。私は当たり馬券が欲しいよ」
馬さん『それは、アッシも同感です』
『汗血馬の野郎がもう少し早く朝日杯FSの予想を書いていりゃぁ。単勝が取れたんですよね』
御隠居「えっ。汗血馬さんは確か17番の単勝って書いてたぞ」
馬さん『そうじゃなくて、柴犬ライさんが書いてくれたトキノミノルですよ』
御隠居「あぁ、朝日杯3歳Sを2枠2番①人気で勝ってデビューから6連勝か」
馬さん『ところがあの野郎。幻の馬から中京1R8枠②人気ゲンヨウサイってぇんで17番を買ったんですよ』
『賭け事はツイテいる奴に乗れ。ツイテいないヤツやダメなヤツの逆を張れ。ですよ』
御隠居「あぁ、成程。成程。それで2枠の①人気を買うか」
馬さん『あの野郎。書くのが遅過ぎるんですよ』
御隠居「確かにねぇ。遅過ぎるなぁ」
「馬さん、中京1Rをよぉ~く見てご覧」
馬さん『え~とっ、1着2枠3番~んん。2着1枠1番~んん』
御隠居「それと人気が⑤→④→①人気だね」
馬さん『朝日杯FSとは馬単の馬番が同じで3連単の人気は逆ですか』
御隠居「それとトキノミノルの朝日杯3歳S4着3枠で中京1R4着3枠5番なんだ」
馬さん『どういう事でしょう』
御隠居「トキノミノルの朝日杯2着は5枠8番②人気で今年の②人気8枠17番」
馬さん『えっ、それがどうしました』
御隠居「寝ぼけたじじいさんだったと思うが小頭数レースがあると出走していない枠を消すという遣り方」
馬さん『あぁ、ありましたね』
御隠居「その応用だね。トキノミノルの時代は6枠単式で7・8枠はない」
「だから8枠に入った②人気は消し。トキノミノルの朝日杯3歳S3着1枠1番・4着3枠3番が繰上り」
馬さん『御隠居、そこまで分っていて何故馬券が当たらないんですか?』
御隠居「うん、気付くのが何時もレースが終わってだからだね」
~お後が宜しい様で<(_ _)>~
汗血馬さん、相変わらずご隠居と馬さんの落語面白いです。
なるほど、トキノミノルの6枠単式でしたか、勉強になりました。
退院が伸びて、まだ、入院なので汗血馬さんの書込みが楽しみになっています。
このまま、有馬記念まで突っ走って下さい(笑)