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スレッドNo.50

35周年SP雑感

お久しぶりです。
初期が少ないという声もありますが35年の月日が流れた今、土曜のプライムタイムにおいて一般的に視聴に耐えうるという意味ではこれ以上ない選出かと思います。
加えて、近年の傑作選に見られる自社制作でありながら少しでも権利関係が絡む作品は再放送すらされていなかった風潮を考えるとかなり頑張ったほうではないでしょうか。
今回は評価はではなく、それぞれの作品のいつも以上に雑感と初放送時のリアルタイム視聴の思い出を書いてみたいと思います。

「BLACK ROOM」
かなり終盤になっても話が進まないのでずっと展開が読めなかった覚えがあります。
今となっては引っ張りすぎの一言で済まされるのかもしれませんが、それ以上にインパクトが強かったのでとにかく一度見たら忘れられない作品としか言いようのない作品でした。
あと「City Lives」の時も改めて思いましたが、東北新社の作品お金かかってるんでしょうね…。

「夜汽車の男」
当時中学生で横で見ていた母親に、CGで駅弁の中身を解説し終えた後ぐらいで「玉葱じゃない?」と言われ、最後まで見て大喧嘩にまで発展した懐かしの作品です。
母曰く、揚げたリングの形が整いすぎていたのと烏賊にしては厚みがありすぎたからそう感じたそうで。
これだけならまだしも、後々久住氏本人が『僕の名前を世に教えてくれた名作』とか建前でも言うことなく『イメージと違った』、『脚本が好きじゃなかった』等の暴言を呟いた挙句、
他局のドラマの時間を割いてもう一度あの店に行くと称して毎週テレビに出演したりと、
作品愛よりかは自己愛に満ちた人だったんだなという印象も作用して、他の要因で厭なノイズが纏わりつく逸品でした。
また、単純に某五郎さんが過って純粋に楽しめないかもしれない人がいるかもしれないという意味ではこの中では最も不遇かもしれません。
この放送を見て思ったのですが、説明的なセリフを嫌う当番組において「玉葱……。」は何故受け入れられているのでしょう?

「ロッカー」
地方在住ですので不定期でこの番組が制作会社別にランダムに再放送されていました。故に数十年前当時は初回放送がいつだったのかは不明で、再放送時も毎回何故かOPが違うなといった印象でした。
また、当時はそこまで番組データが揃っておらず、再放送されている制作会社しか作品は存在しないものだと思っていました。
ですので、最初期の作品は終わりにタイトルロゴが出ないなんてことはつゆ知らず、「闇の精霊たち」が始まっても状況が呑み込めずただ呆然としていました。が、今回は一応親切仕様になっていましたね。
個人的に橋本以蔵氏は『軍鶏』の印象が強烈だったのでこんな作品書くの?と驚きを隠せなかった作品です。
改めて感じたのは『見つかったら詰む状況』から『見つからないと死ぬ』構成の変化は何度見ても流石です。

「美女缶」
「倦怠期特効薬」~「あなたの物語」の流れがあまりに薄すぎて少し飽きていた所にいきなりぶっこんできたので思わず笑ってしまいました。
これを書いていて思い出したのですが当時は4話目のポテンシャルが異様に高く、各々の特別編ピークタイムといっても過言ではなかった気がします。「迷路」、「誘い水」、「過去からの日記」、「ネカマな男」……。
それはさておき、あのラストの演出は今の視聴者にどれぐらい伝わるんでしょうか?

「恋の記憶、止まらないで」
VHSの擦れた感じをベタ褒めた覚えがあります。特に静止画の出来の良さはフェイクドキュメンタリーQよりも上だと思っています。
楽曲も「こいのきおく」から「このきょく」に変わっていく時に感じたタイトルからは想像すらしないおぞましさは本当に鳥肌が立ちました。
当時唯一残念だったのはネタバレしがちなフジテレビ公式サイトの出演者インタビューで『輪廻的なテイストがあると思います』と言ってしまっていたので、見る前に『ああそうなるのね』と斜に構えてしまった所でしょうか。
とは言えこの5つの話で、この話順にしたスタッフの手腕は素晴らしいですね!非の打ち所がないです。

『新録ガラモンソング評』
音源化されていないので細かい部分は聞き取れていないかもしれませんが、音が綺麗になりすぎているのに加えてコーラスでメロディを誤魔化すチープさが何とも微妙です。
そもそも全体的にキーが高く怖さがあまり感じられないのと、コーラスの声が鮮明かつ前に出過ぎている印象を受けました。
特にラストにテンポダウンする所も頂けないですね。楽曲が淡々と進む怖さが損なわれてしまっています。
で、サントラはいつ出るんでしょうか。サントラが難しいならストーリーテラーとメインタイトルの全アレンジ集とかでもいいんですけどね。

『総評』
ふざけて(いるけどそう見せ)ない、ストーリーに無駄がない、俗っぽさがない。今回選出された5つの作品にはこの要素が全て当てはまります。
タモリが選んだ~となると「覆面」、「驚異の降霊術」、「水を預かる」、監督がアイドル視・神格化されている作品、マイナー悪乗りコメディ作品とかが挙がりそうな気はしていましたが、杞憂でしたね。
とりわけ「ズンドコベロンチョ」、「ハイ・ヌーン」がないのは心底評価したいです。どちらも個人的にそこまで好きでもないという点、何回擦る気なのかという点もありますが、
特に前者は一度聞いたら忘れないような言葉にナルシストな自称情報強者の転落という要素を足しただけの作品が現代においてどれほどの価値があるのでしょうか。

若い世代のファンの皆様には毎回楽しみにしている番組に触れる機会がリアルタイムのたった一度きりだった恐怖紛いの使命感に囚われたのではないかと思います。
久々にフジテレビの番組を見たので本当にCMが減っていて唖然としたのでこればかりはどうなるかわかりませんが………できれば近いうちに新作の放送があって、ここで思いの丈をぶつけられるよう、いち番組ファンとして願っております。
ひとまず、35周年おめでとうございます。

引用して返信編集・削除(未編集)

>「玉葱……。」は何故受け入れられているのでしょう?

やはり、映像のみだと何なのかわかりにくい…というのもあるからじゃないでしょうか。私の知人も本作を見るまでオニオンリングなる存在を知らなかったようですし、これはストーリー上必要なセリフかなと。

ちなみに久住さんは今回の再放送に際し、『素直にこれはこれで面白いと思うように。あの時こういうドラマになってよかったというのが今の本心』という趣旨のコメントを出されています。ご参考までに。

>サントラはいつ出るんでしょうか

ほんと、出て欲しいですよね。テーマ曲を再録音すると知ってから、てっきり放送前後にそういう発表があるものと思っていたんですが。まあ『35周年』はまだ10ヶ月ありますから、希望は持っておくものとして……(笑)

>「ズンドコベロンチョ」

私としても大々的に評価をしている作品ではありませんが、やはり世間一般の世にもファンにとって知名度No.1作品ですので、今回テラーが選ぶという趣向であれば入っても良かったんじゃないかなとは思ってますね。そういう意味で、『古典』としての価値は十分あるのではないかと。

引用して返信編集・削除(編集済: 2025年06月04日 07:31)

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