春昼後刻家鴨と叉焼吊られをり
>冬はなかったなあ
まあ、御主人が北海道の寒さに飽き足らずアラスカまで移住したのですから確かに日本の冬はないにひとしいでしょうなあ。
長女の誕生会を兼ねた横浜中華街春節の一日は人波が凄く娘も毎月のように子どもの頃は来ていたのに人混みが苦手な親たちが春節だけは避けて来たのでラッシュアワーのような人ごみに怖気づいていたが、そこは五十年の中華街通の猫パパが中華街きっての名店なのにがらがらな奇跡のような案内人なので遠巻きに歩きながら見学や飲食や喫茶をしたので写真も300枚近く撮り、俳句もそこそこ出来不出来は別として吟行の感覚は一発で戻ったので、やはり20年の「多作多捨」「多読多憶」の鍛錬は無駄ではなかったと大満足で一日を過ごしたが、困ったのはこの一年に一度の逢瀬が、今月から同人誌に正式に入会したので、同人誌に掲載する兼題句五句と当季雑詠句五句、新代表主宰句会五句計を拾いに行ったので、発表前にはSNSにも十五句の事前発表はままならないことで、さてどうするべえと、胆を外した書き方をしなければならない点だが、まあ、何んとかやってみべえ。
娘とは偶然同じ電車で11時にみなとみらい線終点の元町中華街駅に着いた。便利なことに埼玉の川越から横浜中華街まで乗り継ぎなしで行ける特急があるので娘は池袋からわたくしは新宿三丁目から乗ると一時間足らずで座ったまま行き来できるのである。ただわたくしは終点で地上にすぐ出られる後部座席に乗ったのと娘は中央の混雑する座席に座っていたので、地下改札口出てすぐの3番出口で地上に出られても娘はエスカレーターが超満員で乗れないせいで15分遅れで地上で再会した。なぜ3番で出るかというと、ここが海に近い朝を守る龍神の青い「朝暘門(ちょうようもん)」だからで辰年にちなんだゲン担ぎである。中華街には「牌楼(パイロウ)」は十基あるが有名なのは「四神(玄武、青龍、白虎、朱雀)」にちなんだ四門で、青龍は朝の時間を守り、方角では東を、四季のうちでは春を守る。これらの「牌楼」はサンフランシスコのチャイナタウンを視察して1955年に建てられた。春節も1986年からで今年で38回目でわたくしは30代で再上京してからオートバイで通っていたのでかなりの常連である。それと東門にはインフォメーションセンターの左手に男女トイレが完備されているので飯店は別だが雑貨屋はトイレが使用人以外には解放されていなのでここのトイレは便利なのである。早速父ちゃんシッコタイム。
朝暘門を潜ると雑貨屋「チャイハネ」のチェーン店が三つ両側に並ぶ。スカーフやカバンや帽子や日用雑貨が安くて異国情緒があって、中国だけでなく全世界の雑貨が面白く、娘はフラミンゴが座っている人形が可笑しいと笑い転げていた。娘は部屋に余計なものを置かない主義なのでウインドショッピング専門だが、わたくしはお吟服でロングスカーフをマフラー替わりにしたりして変人ぶりが増強されので好きである。
しかし、関帝廟通りは乳母車を押していたパパさんがこりゃ無理だとあきらめるほどのラッシュアワーで、というのも両側にスマホ片手に並ぶ他人指向型の若者から馬鹿者が小籠包や豚饅や並んで折り返しているので車道を歩くしかないのですが、何んと歩行者天国になっていないので車が割り込む中を中国人や外人さんが右往左往するので、猫髭は「豚が豚まん食ってる」とほんとにでぶの女がでかい口あけて豚まん食べているので娘に言うと「そんな大きな声で頼まれもしないのに関わらないで」と怒る。二人とも人波に雑踏が大嫌いなので少し早いけど空いてる店でお昼を食べようと手打ち麵の「徳記」さんに向かう。神戸やサンフランシスコやロサンゼルスや神戸のチャイナタウンはじめ香港や広州の中華料理を食べているので言うが、ここの豚足が世界一旨い。とおろとろで箸で持ち上げると骨がばらばらしてコラーゲンの塊を食べているのと同じだが、おいしい。わたくしは豚足を汁ごと丼に入れてわしわし食う式だが、二代目の娘は豚足の汁に麵をつけて味変を楽しむ食べ方を押し付けるので苦手で、しかし今日は姑娘(クーニャン)のウェイトレスばかりなのでわたくしは安心して猫髭式豚足両脚丼わしわし食いで汁一滴残さず平らげた。娘も満足していたが連れて来たことがなかったようだ。そう言えば、ここはママと行った店だと言うと「あたしは行ってない」とカミサンがぶぜんとして答えることが多く、この「あたしは行ってない」というのはわたくしには鬼門になっている。考えてみたら食べている姿が美しくない料理は京都の千家筋の○○の直系でお茶の免許皆伝で箸の先しか濡らさずにものを食べることが出来たカミサンが喜ぶ料理ではなく「海南飯店」だけだったのかもしれない。
春節の豚足先づは左脚 猫髭 「徳記」豚足タンメン950円
*昔「順海閣」の路地裏で豚足の煮たやつを売っていて後ろ脚が身も沢山ついておいしいと言われて毎年買いに行っていたが、いつの間にか見かけなくなった。
横浜中華街「徳記(とっき)」
外へ出たら、スマホを見る観光客の行列が出来ていたので、ああやだやだ。11時30分頃行くのが正解です。ここは蟹(横走り)、爆弾(肉団子)も有名なのだが、代が代わって娘の代になったら相席をさせるようになったので行かなくなってメニューから消えていた。しかし、夜に行くと古い常連のために言えば隠れメニューで出してくれる。そうだ、カミサンと行ったことがあるが、相席をするようになって行かなくなったのだった。ああ、良かった。続きはまたの楽しみ♪
