いつの夜も鰭酒奉行七夕忌
澤さんと亀戸の「ふらの」で会う時は熱々の鰭酒二杯が常であったが、まだまだと蓋を取る頃合はすべて澤さんの采配で、よしと合図があればすぐ河豚鰭を蓋に移し、飲み終われば鰭を茶碗に戻し熱燗の酒を注いで二杯まで出汁が出てうまいのだというのが持論だった。それまでに鰭酒を飲んだことはあるが、鮎の干し酒を含めて、常温の冷か冬は人肌で飲むのがわたくしは好きだったので、自分から鰭酒を飲むことはなかった。要するに、澤好摩だから旨いのである。
と、ここまで書いて、ドアのピンポンが鳴ったので開けたらぴのこさんから送られた七夕忌の澤さんとの献杯用の酒「喜楽長 上撰」だった。以心伝心とはこのことだろう。
写真は松明花(たいまつばな)。
