苦瓜と縮緬雑魚と漬物に
今日は四連休の最後で昨日と同じく雲ひとつ無き快晴で、自転車が二年半でタイヤがつるつるになって危険なので、以前住んでいた善福寺緑地公園の傍の自転車屋に前後ともチューブごと交換に行った。四時間ほどかかるので、その間、善福寺緑地公園を吟ぶらすることにして予備の自転車を借りたが、電動アシストではないし、座高が低過ぎて運転出来ずふらふらで、しょうがないので押し歩きの吟ぶらである。
昨日も快晴で、これは本当の吟ぶらでアパートの傍の妙正寺池公園から妙正寺川を歩いて「サミット」まで買物をして帰って来た。
ヘリコプターの爆音低し石榴の実
花の名の札だけ残し律の風
棘だけの薔薇の木に来る秋の蝿
秋の日の亀甲羅干す親子亀
秋蝶の交尾を子ども囃しけり
蝶の交尾は交尾しようとする番いを見たことはあるが交尾した蝶を見るのは初めてで、幼稚園生の子どもが囃したてて追っていたのを何かと見れば蝶が縺れ合っていて最初はわからなかったが、母親が気づいたらしく棒で叩こうとした子どもを連れ去ったので、しみじみ見ると、蜻蛉のように尾に生殖器があるらしく交尾すると外れなくなるのか(蜻蛉の場合は強姦に等しい)子どもに追われて番ったまま逃げていたので、いなくなったら不思議な対称型の蝶の置物のようだった。普通は葉っぱの上で睦みあうのだろうが、子どものせいで地べたで交尾になってしまいかくの如き写真を撮られたというわけである。
今日の吟ぶらは介護で車椅子の歩行介助を長い間歩いた善福寺川だが、死北病院でお客を殺されて以来だからしばらくぶりで、実は来月から亡くなったお婆さんのお姉さんの歩行介助を頼まれている。こちらは俳人だそうな。三人姉妹の長女で亡くなった妹さんは次女でわたくしを気に入ってくれたことは三女が知っており、歩けなかった次女がわたくしの介助で歩けるようになったので長女の介助を頼まれたので、来月に心臓カテーテルの手術をするそうで、まあ、普通の介護センターは引き受けないがわたくしならということだろう。
善福寺川は紅白の曼珠沙華が満開で百日紅はもう終わっていた。曼珠沙華は鱗茎(球根)に強い毒性を有するため畦に植えて 害獣対策にすると言われているが、中国から日本に持ち込まれた染色体が基本数の3倍ある三倍体であり「種なし」なので人間が株を植えない限り繁殖はしないので桜並木で知られる善福寺川も都の職員たちが植えたもので以前は無かったが、本当に秋分の日に一斉に咲くので不思議な申し合わせのような花である。今日驚いたのは有毒植物だから蜜を吸う蜂はいないだろうと思っていたら、高野素十式に一箇所に腰を据えて俳句を拾うのもわたくしの吟ぶらの方法なのだが、いや様々な蝶が代り番こに蜜を吸いに来ること来ること、蝿まで来ていたのには驚き。細い反り返る花と一緒に雄蘂は六本、雌蘂が一本あって長く突き出るが、どこから蜜を吸うのか毒はないのか実に不思議な気分にさせられた。揚羽蝶も黒揚羽蝶も嬉々として吸っている。どうやら蜜に毒は無いらしいが興奮作用があるような蝶の乱舞である。写真を撮ったので、俳句と写真だけで善福寺川緑地公園の吟ぶらを御覧いただこう。
蔓茘枝(つるれいし)、いわゆる苦瓜、ごおやあをひとつ貰ったので早速漬物にしよう。甘いのは嫌いなので砂糖抜きで酒と醤油と鰹節と千鳥酢とチリメンジャコで作って飯のおかずにしよう。メインは鰤カマの塩焼きと納豆と蜆汁である。
