かたまりて一人一人や座禅草
和裁の集まりの日。仕上がった着物を取りにみえた方が、貴女絵を描くでしょと、県北の大正生まれの茶人が編んだ和綴じ布張りの『四季おり々の茶花』四巻を貸してくださる。ぱらぱらっとめくると、野生種のつるりんどうと園芸種のりんどうが並んで描かれているのに目が留まった。つるりんどうは「紫に目を奪われた」と絶賛しているのに、りんどうには、「この花も園芸種が多くなり、色もあくどく多くの蕾がまつわりつくように茎を取り巻いて、雅味がなくなった」と散々な文である。それでも描くのはどうしてだろう。お吟さんは雑草が好きなので、胸のすく文章である(笑)。
春りんだう奔流のごと霧去りぬ 米谷静二
