草叢に隠れ脱糞稲田道
>適量というふをこころえ酔芙蓉 檜紀代
「適量というふ」?娘は麩をぱりぱり食べるのが好きだったが、わたくしは金魚ではあるまいしと敬遠していた・・・。
あ、「適量といふをこころえ酔芙蓉」か、旧仮名に直して「う」を消し忘れたのか。
師匠の鷹羽狩行は嫌味なほど俳句がうまかった。文句のつけようのないうまさだった。
胡桃割る胡桃の中に使はぬ部屋
天瓜粉しんじつ吾子は無一物
スケートの濡れ刃携へ人妻よ
摩天楼より新緑がパセリほど
人の世に花を絶やさず返り花
弟子の檜紀代もうまいが、世の中を斜に構えて見ているようで、鷹羽狩行より一歩引いて世界を見ている皮肉なユーモアがある。
ふんばりていよよ深みへ蓮根掘
山国の茎の太くて女郎花
山国の空をあまさず星月夜
車前草の花が土下座の奥の院
髪乾くまもなき海女の昼餉かな
いとほしむほどの丈なき髪洗ふ
挨拶をしつつ畳みて春シヨール
大皿に越前蟹の畏る
声かけしばかりに水鉄砲くらふ
葛切を水の流れのさまに盛り
海の傷もたぬものなし櫻貝
砂丘より足跡ゴールデンウィーク
寒稽古終りて拳解かず礼
濡れごとの中へ割りこみ老菊師
溜息をかく美しくしやぼん玉
濤を引き連ねて冬将軍来たる
螢火や闇に山坂あるごとく
太陽も隙よりのぞく箱眼鏡
写真は暑いので御飯を炊くよりソーメンや蕎麦を食べることが多く、お客に作って喜ばれるのが猫髭ソーメンで、これは塩で揉んで産毛を落とした沖縄オクラを茹でて冷まして微塵切りにし、青森長芋を摺り下ろし、京都九条葱の微塵切りと合わせて、別に作っておいたソーメンの出汁を入れて丼で掻き混ぜ、そこに茹でたソーメンを氷で冷やしてつけて食べるのである。この沖縄オクラ・九条葱・長芋の三点セットは、ただ麵だけを食べるよりも栄養価が高く腹持ちがいいと喜ばれる。このお客宅にはソーメンがなく乾ソバだけだったので、この三点セットに黄身を足して、氷水で締めた蕎麦と食べたのだが、大好評で、蕎麦は味が強いので出汁もソーメンよりは強めで砂糖も入れたが、とろろ蕎麦うまし。朝日の黒生も旨し。(*^▽^*)ゞ
