山国に初雪の舞ふ旅となる
合同句集『三角テーブル』を取りに、句会のメンバーで、県北は新見の小さな印刷所へゆく。寒波襲来で、粉雪が舞っていた。初雪である。初雪の舞う山国へ、二時間もかけて刷り上がったばかりの句集を受けとりにゆくなんて(笑)。道中は、山と川があるばかり。枯木山は美しい。散髪したてのスポーツ刈りの男の子の後ろ頭のようで、撫でたくなる。
新見美術館へも新見図書館へも寄りたいのだが時間がなく、倉敷の茶房で20年前に句会をひらいてくれた三上史郎先生が好きだったパブのママへ一冊届けにだけゆく。山国の片隅にひっそりと、そのパブは明りを灯していた。壁の本棚から本がなだれ落ちてきそうな異空間で、一杯350円のままの珈琲をいただいた。
五年後にまた合同句集をつくりますのでと、印刷所にもママさんにも約束して新見を後にした。
山国の夜番の上に星時計 鷹羽狩行
