MENU
274,854

スレッドNo.469

正座して冬の星座を見上げたる

松本病院と云ったか都内でも有名な精神病院で過ごしている患者が小康を得て下宿したのはいいがヘルパーを寄せ付けぬ糞尿ばら撒き男で誰も成り手が無いので所属している複数の会社から同時に依頼があったほどだから、わたくししかいないと振られたのだろう、近くなので行って見ると類は類を呼ぶのか、その彼が終始駄洒落を言うのだが、その中の最高傑作が「星はどうやって見るのが正しいか」という謎掛で「正座して見る」というのに「座布団十枚!!!」と感心したら一発で気に入られ、部屋も綺麗になり楽しく過ごしていたが、医者が薬を間違えて強過ぎる薬を投与したので倒れて再入院して、再退院はなかったから「星座は正座して見る」という存問だけが記憶に残った。

昨日は「ににん」の岩淵喜代子さんのお供で麻布本村町の石鼎旧宅探訪の再トライである。岩淵さんは2013年からこの地図を探しているから十年近い執念である。わたくしは敬愛するイタリア文学者の須賀敦子のファンなので彼女の遺作となった『遠い朝の本たち』(筑摩書房、1998年)の「ひらひらと七月の蝶」の中で、子どもの頃に麻布の家の隣に住んでいたのだが、父曰く「隣の主人は、ホトトギス派で名のとおった俳人らしいぞ」という原石鼎夫妻だったので、須賀敦子が子どもの頃に見ていた風景を見に来たのである。だが、辿り着いたその場所は大規模開発地として白い工事壁に囲まれた広大な建設予定地として遮られていた。

  夕月に七月の蝶のぼりけり 原石鼎

「夕月へ七月の蝶のぼりけり」と推敲しなかったのは「夕月」ゆえの風情か。

引用して返信編集・削除(編集済: 2022年11月29日 20:16)

このスレッドに返信

このスレッドへの返信は締め切られています。

ロケットBBS

Page Top