しばらくは沈丁の香を懐かしむ
鎌倉も京都も神社仏閣の古都なのでほとんどと言っていいほど門前には沈丁花の香が不意打ちのように香る。古都の春は沈丁花の香に始まるのである。杉並区に避難して沈丁花はアパートの裏の家に植えられている以外気づかなかったが、土曜日に簡易ガスコンロのガスボンベを買って来て元オーム心理教の本部があった坂道を下りて来たら沈丁花の香が漂ったので振り返ると沈丁花が小豆色の蕾から白い花弁を広げていた。下井草にも春が来ている。
善福寺川の梅園にも車椅子を押して入ると、まだ三分咲きくらいだがそよ風に乗って梅が香が包む。やはり梅の香が濃くなると春がすぐそこまで来ている感が強くなる。カメラマンはいなかったが、大鷹の声がするので車椅子の老女に太鷹を見せようとわたくしがクエッケッケと鳴き声を真似すると、果たして大鷹が現れて巣作りのヒマラヤ杉から飛び出して来たので攻撃されると大変だから「見た」「見ました」でよしとした。
あら、晩飯作って食べて、韓国映画『トンマッコルへようこそ』(桃源郷に1950年の北朝鮮と韓国アメリカの軍人が迷い込んだ戦争ユートピアで面白かった)を見ていたらお吟さんを跨いでしまった。
