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スレッドNo.156

発達障害とQEEG(定量的脳波測定)検査について

ADHDなどの発達障害の診断として、WAISのような知能テストや問診の他に、QEEG検査というものがあることを最近知りました。
これは、脳波の出方をグラフで可視化し、診断する方法だそうです。今のところは、まだ自由診療の一つだそうですが…
(診断を受けた人の動画です。)



気になって自分なりにも調べてみましたが、
脳波と発達障害の関係性についてはまだエビデンスが少なく、信憑性がない等の記述もありよくわかりませんでした。
もし、ご存じでしたらこういった検査について、先生にお医者さんとしての見解をお伺いしたいです。

引用して返信編集・削除(編集済: 2023年05月19日 16:00)

こんにちは、投稿ありがとうございます

動画見ましたが、最近芸能人やユーチューバーなど
画像で診断された人は非常に多いですね。
診断されても明るく前向きな姿は素晴らしいです。

それが「障害」という言葉の重篤な印象を下げ、
偏見を減らしてくれておりますので、
医療者としては、非常に喜ばしい限りです。
今後もどんどんカミングアウトして欲しいですね。
教えて頂いてありがとうございます。


発達障害の診断について、
光トポグラフィー、定量脳波測定(QEEG)、SPECT(脳血流)など
色々な診断方法が研究されております。
単に脳のMRI画像で診断出来る先生もいるみたいですね。

発達障害の人の脳波(基礎波)では通常の人と比べ、
周波数が違うことは昔から言われており、海外では沢山の研究がされております。
未だに賛否両論ありますが、私は診断に脳波を使うというのは、
間違いではなく、信憑性もあると考えております。

某都内のクリニックでの脳波検査結果で指摘された
患者さんを改めて診察をすると、見事に全員発達障害した。


しかしながら、てんかん発作、頭部外傷、拒食症
アルコール依存症の合併があったり、
抗不安薬、眠剤などを飲んでしまうと、
脳波は変化しますので、注意が必要だと思います。





画像検査で発達障害が診断できるというのは画期的だとは思いますが、
大事なのは、患者さんが困っていることは何なのか?
診断した後にどうするのか??だと思います。

HPにも書きましたが、発達障害というのは生まれつき、
遺伝的な脳の器質的な問題ですので、治るものではありません。
仮に発達障害があったとしても治療が必要なければ、
医療や福祉が介入しなくても良いでしょう。


発達障害に限らず、精神科的な治療が必要なのは、以下の3つです。
①社会適応が出来ている(経済的に自立できている)
②本人に苦痛がある(二次障害と呼ばれるもの)
③他人に迷惑をかけている(DV 犯罪 金銭援助など)

この3つをクリアできていれば、どんなに能力バランスが悪く、
発達障害と診断されても、治療は必要ありません。

私の個人的な見解ですと、今の日本人の6割以上は
潜在的に発達凸凹を持っていると考えております。
その中で、医療機関を受診する人が全体の
5~10%くらいで、そこで発達障害と診断されるのだと思います。

大事なのは 発達障害は病気ではなく、個性 性格であること、
治らないことを自覚し、現代社会に適応し、経済力を身につけ
人間関係を構築する為の工夫とリハビリが治療になるんですね。




社会適応出来ない発達障害の患者さんにアドバイスをする際に有効なのが、
当院でも積極的に施行している、ウィクスラー知能検査です(WAIS)

この検査は頭の良い悪いではなく、
今の現代社会で仕事をするのに必要な能力だけを選び
数値化しグラフにしたもので、知的障害の人は全部低く、
発達障害の人は凸凹が出ると言われております。

その凹の部分がその人の社会生活での、
ウィークポイントになっていることが多く、
その結果を周囲の人に伝え、
メモ スケジュール アラームなどを駆使し、
仕事の仕方を工夫すように私はアドバイスしております。

脳波画像で「あなたは発達障害です」と診断するよりも
過去の病歴や困っていることを詳しく聞いて、知能検査をして、
治療に役立てアドバイスする方が医学的に有効ではないでしょうか?
心理検査は保険が使えますので、
自費の脳波検査よりは患者負担は少ないですよ。

周りに迷惑をかけている発達障害を認めない患者さんには
画像所見を突き付けるのも有効かもしれませんね。


以下のページも読んでみて下さい。
http://www.niwaiin.com/todrad.html

引用して返信編集・削除(未編集)

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