振返って・・・こんな投稿もしたのだなあ
✱思うこと✱ #2019.1.13
東映だから出来たオールスターの「次郎長もの」、橋蔵さんと共に年代を追って楽しめる作品でした。肌がつるんとした若々しい橋蔵さまから、映画生活にもなれ橋蔵さまらしい魅力を見せてきた時代へと、変化がよく分かると思います。
私は「任侠中仙道」での丘さとみさんが橋蔵さまと良い色の絡みを見せてくれたのにはうれしかったわ。
橋蔵さまもこの頃になるとひと回り大きくなって安心して見ていられるようになっていますしねの。
橋蔵さまとひばりさんのコンビは抜群だと思います、がトミイ・マミイという「花笠若衆」までのような共演がなくなってしまったし、ひばりさんは東映に所属で現代劇にも出ていましたので、その後話題にはあまり登らなくなりましたね。
橋蔵さまの役が、「任侠中仙道」の次に「勢揃い東海道」で吉良の仁吉という少し落ち着いた役になってしまったのが残念ではありましたが、橋蔵さまの持ち味からするとやはりそうなってしまうのでしょう。この作品ではやはり錦之助さんの大前田の栄次郎がいい役で目立ちますね。
普通は仁吉が三下り半を書き直接女房に渡すという内容のものになって二人の別れの場面を作るのですが、「勢揃い東海道」は、やはり橋蔵さまの得意の”泣き”を持ってきて、仁吉の気持ちを切々と説きお新と別れに持っていくという、何となく芝居がかった仁吉とお新の問答になっているように思えます。安濃徳のところから帰って来て、子供の寝顔を見て、お新に「一本つけてくれ」というところは、仁吉にしては、ちょっと女っぽい仕草が・・見方によっては賛否両論でしょう。
私この映画を当時映画館で見ているのですが、何故か覚えているところは、ある一カ所だけなのです。見終った後の感想は、思った程のものでないがっかり、というものでした。仕方ないですね、子供には理解するのは難しいものでした。
NHKの「伝統の至芸」で橋蔵さまがお亡くなりになった後、藤間紫さんがゲストで橋蔵さまのことを語っていました。その中で、橋蔵さまがお亡くなりになる一年前の1983年に放送した「邦楽百選」のインタビューを入れ、その後舞踊の映像をいくつか流していました。義太夫”海女”は全部、あとは部分的なところで、最後のところで”春興鏡獅子”がながれました。
NHKのお昼頃の番組で、俳優の篠井英介さんがゲストの時に、藤間流という事もあり、大川橋蔵さんの舞踊を是非見たいと言うので、少しですが”京鹿の子娘道成寺”が流れました。
「銭形平次」一挙に第888回へ行ってしまいます。最後が見られることは嬉しいのですが、私には心の準備が必要なのです。えっちゃん様も思ったように、顔は化粧で隠すことはできますが、痩せたのが大切な首に表れているので、せつない思いです。
平次の後に5月からの放送になったフジテレビの記念番組「蝶々さんと息子たち」に踊りの家元ででましたね。
私見ていたのですが、いまはっきりとは橋蔵さまを思い出せません。橋蔵さま初めての現代劇に出るので、大丈夫かとドキドキ、体調が悪いと当時聞いていましたから大丈夫なのかなと思ったりで、じっくりと見ていなかったな。今になるとすごーく残念です。
病は思わぬところで体をむしばんでいきます。橋蔵さまはこのドラマの収録中に倒れたようでそこで入院するということになりました。
橋蔵さまの病は、「大川橋蔵特別公演」と銘打って歌舞伎座、新歌舞伎座、明治座と公演を始めて8年目ごろ腫瘍が見つかり薬を飲み治療をしていましたが、1983年頃にはひどく体調を崩し、新歌舞伎座の舞台公演で舞台そでで倒れ込むという光景が見られ、入退院を繰り返しながら(・・銭形平次は888話で最終回と決まり・・そこまではと・・)身体の痛みをこらえながら頑張った橋蔵さまです。
その「銭形平次」の最終回、にこやかな顔でファンが見守る中歩いてゆく姿を見ていると
“橋蔵さまは、すごいな”と思いながら、過去った日々に、紋付きでのご挨拶の橋蔵さまの精一杯の口上を見ていると辛いものがあります。
そこまでして残していった「銭形平次」・・・後世に全作品放送していただけることを願っています。
映画で色々な表情を見せてくださる橋蔵さまの作品が、1が月お休みして、東映チャンネルでまた見ることができます。
大川橋蔵をすべてのファンや人々が何時の世にも実感できるのは映画だけです。
文字で残しても、画像で残しても、それは大川橋蔵の実在した時代を知った人達だけが彼をより確かなものと実感する付属でしかありません。知らない人は、どんなに素晴らしいかということを聞いたり読んだりしても、本当に理解することは無理だと思います。そして、その人達が、素晴らしさを人に伝えても、実際を全然知らないのですから・・どうでしょう。
時代劇が廃れただけではありません、歌舞伎の世界も時代が変わり観客を呼ぶため出し物が変わってきています。これからの人には和の世界は特殊なものになるでしょう。
橋蔵さま生誕90年、没後35年?になる今年~来年、沢山の映画がいろいろなところで見ることが出来ることを願っています。
とりあえず、CS加入の方は2月に橋蔵さまから元気をもらい楽しみ、寒い冬を乗り越えていきましょう。