花吹雪鉄火纒観賞② #2015.12.12
☆私の好きな場面 続きです。
*ある晩、火付けの証拠を掴む為掘割を通った時、脇差を握った男が飛び出してきた。江戸へ帰ってくる時に あった武蔵屋父娘の家であった。
事情を聴き帰るとき、お花に長次が「困ったことがあったら、俺のところへ相談に来るんだぜ(①の画像)うん」
📌「いいね、わかったね」というこの「うん」の言い方、本当に優しいのよね。橋蔵さま独特のあのいい方で好きだなぁ。あんな調子で言われたら、あなただったらどうしますか。(この時、長次はお花を愛おしいと思うようになっているのですよね。)
* 油を買い占めている山崎屋が火事になった。油の値段を吊り上げるために火をつけたのだ。長次は用水桶の水をかぶって樽置き場を体当たりで開け、樽を調べたが中身は空であった。(②の画像)
纏持ちの清三が火の粉にあおられ落ちていまい、長次が代わりに屋根に上って纏を振った。(③の画像)
📌纒振りは、足腰を鍛えている橋蔵さまだから出来るもので、あのように誰でもが振れるものではありせん。本物そっくりに作ったもので結構重かったそうです。足場のしっかりとしたところなら難なくふれたそうですが、屋根の上での時は足場が悪いのと煙と火の粉が飛んでくるのでで苦労したそうです。
🎤 (裏話)
この火事場シーンが、この映画のクライマックスシーンになります。桂川の河原に本物そっくりに1週間かかって作り、電気配線をして照明を65台、そのほかに変圧器ライトを備え付け、河原といっても風の向きによっては飛び火する可能性もあるので、消防車3台と地元消防団を揃え万全の態勢をとったとのことです。
吹きっさらしで冷たい風で耳や鼻が凍るようだったということです。そこに橋蔵さま「今夜はとっても冷えますねぇ」と。リアルに見せるために石油缶十缶倉庫へかけて火をつけます。テストはできません、この場面は一発勝負です。
* 長次が用水桶の水を1杯2杯とかぶります。そして燃えさかる倉庫へ入っていくのです。倉庫から出て来た橋蔵さま刺し子の袖を引っ張って「凄い熱さだよねぇ、すっかり乾いちゃったよ」と。
* このあとの撮影、橋蔵さまの屋根の上での纒振りの撮影です。
「燃えさかる火の中で振るのですが、この調子だと危険率が高い。といって吹き替えはできません。」と監督は深刻な面持ち。「大丈夫ですよ。心配ありません。まあ、まかしておいてください。」と監督の心配をよそに橋蔵さまは大見得切っていたそうです。
* さあ本番、火をつけます。万が一を考慮してテストは人形を立ててやることになりました。強くなって来た風に火のまわりが強くなり、異様な音とともに、人形の足元から火柱が吹き出しました。身代わりの人形は一握りの灰になってしまったのです。
「あぶないとこだったなあ」地上で見ていた橋蔵さまは、思わず首をすくめたそうです。
🐦テストをせず本番になっていたらどうなっていたのでしょう・・考えたくはないですね。
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