MENU
207,682

スレッドNo.268

「美男の顔役」から   #2018.8.11

🎶《 セリフ回しと抑揚のうまさ 》
橋蔵さまの魅力が十分に詰まった作品「美男の顔役」は私の大好きな作品の一つですので、何回でも言葉にして良さを伝えたいのです。
ブログでこの作品まで到達するには、時間がかかりそうなので、作品放送のたびにその時心に残ったところから書いていきたいと思います。(同じことを・・と思わないでくださいね)そのたびに、画像は変えていきますので。

旗本くずれのやくざ浪人金子市之丞の哀愁、ひょうきん、真面目さとふんだんに見ることが出来る作品での橋蔵さまがイキイキとしていてすごく良いのです。

河内山宗俊を中心にして描いたものはテレビドラマでもやったりしていましたし、歌舞伎では天衣紛上野初花(くもにまごううえののはつはな)で有名です。
これらは宗俊と直次郎がメインで書かれています。直次郎の母が出世をした息子に会うため国もとから出てくるため河内山宗俊達が一芝居をうつ、という筋になりのですが、「美男の顔役」はその話を御家人崩れの悪名高い剣客、金子市之丞をメインで描いた作品です。悪党で美男、女性に大もて・・橋蔵さまでなければ絵にならない、楽しく可笑しい中に、市之丞の母への思慕を織り込んで心を打つという人情ものです。橋蔵さまの金子市之丞の母を想う演技に愛しさを感じます。
石翁とのやり取りは品位があり、身の変わり方は橋蔵さまならではの上手さがいいですねえ。
立回りも橋蔵さま軽い感じで動いてゆきますが、ダイナミックで歯切れの良いチャンバラで流石。
二枚目半から三枚目のような役が挿入されているものをこれまで数回演じているので、この時期の橋蔵さまは、こういうものはお手のもの。本当に二枚目半に良き面が見いだされる橋蔵さまです。

「お楽しみのところ、とんだ邪魔入り、恐縮旋盤、 というのも、誠にもって野暮なはなし」
「下世話にも、間男七両二分という言葉がござるそうだが、拙者もあいにく手元不如意の折から、金五十両にて目をつむってもよい」と、歌舞伎調でのセリフで美人局でのお目見え、かと思うと、
「身分の地位のと、ごていそうな口を聞きやがったわりには、しけてやがるぜ」と砕けたやくざ浪人の口調奈なります。(①の画像)

市之丞はお金さえ手に入れれば、女には用なし、勘美津には目もくれず帰っていくのは良いのですが、女難が相次いで降りかかってくるのです。
この場面の橋蔵さまの動きに合わせてのセリフまわし、抑揚、振り、表情がとても良いので、セリフの面白さが引き立っています。
「私だって水商売の女だし、金子市之丞様の奥方になろうなんて言いやしない。他に何人女がいたっていい、飽きがきたら捨ててもかまいやしない。楽しい夢を10日でも20日でもいさいすりゃ私の気持ちがおさまんのよ~、」と勘美津の言いたいことを市之丞は飽きれながら言うのですね・・・この調子が何とも言えない。(➁の画像)

その直後には・・市之丞、勘美津の時とはうって変わって神妙な面持ちで、好きだとすり寄ってくる琴江によい返事をしないでいると、家を出るからそばに置いてほしいと。「私に飽きが来たら追い出してもかまいません。ただ、あなたのお傍で10日でも20日でも・・」と言うセリフが出て来たのです。
「初めはみなさん、誰でもそうおっしゃる」その台詞は聞き飽きた、という表情をする市之丞。(③の画像)

画像豊富に載せて見ましたが、橋蔵さまの雰囲気伝わるでしょうか。

ここまでで見る側を引きずり込んでいく、市之丞って?・・・筋はこれからどのような展開を見せてくるのか、リラックスして、わくわくしてくるのがいいですねえ。

👆(下記URLをクリックすると画像にリンクします)
https://sugi-nami.blog.jp/archives/14802472.html

引用して返信編集・削除(未編集)

このスレッドに返信

このスレッドへの返信は締め切られています。

ロケットBBS

Page Top