「バラケツ勝負」・・⑤ #2016.5.31
♢やったるで。俺やってみせたる・・
親父に面会をお願いするが、監守は肝心のお父さんが・・と困りはてる。
武村「断っておくなはれ、わいは人殺しや、その人殺しの親がどの面さげてせがれに会われます。どんなことがあっても、会われしまへんねん。ただ一つだけせがれに伝えておくなはれ。親が親なら子も子やと、世間に後ろ指刺されるようなバラケツから、一日も早く足をあろうて、まともな人間になるよう、これだけせがれに、わしが言うとったと・・お願いします」
監守が、気持ちはわかるが食事を一度もとらない。なぜ好意を丹波屋のおかみ、木下鹿造、警察本部の志のもの、なぜ好意を無にするのだ。
武村、心配かけてすまないがどうしても喉を通らない、と。皆には有難くいただいているといっといてほしい。
武村「おとうはん、堪忍してくれ。わいが後妻を持ろうたばかりに、久雄をあんなバラケツにしてしもうた。これというのも、みんな、わいの蒔いた種や。その償いだけはちゃんとつけて、いずれ近いうちにそっちに行くけどな。・・・おとうはん、おや、親ちゅうもんは弱い もんやな」
🐧(ここまで後悔する必要があるなら、いくら頑固と言っても、伝え方はあったと思うのですが。母親を恋しがる息子とバラケツにしてしまい殺人を犯してしまった息子をかばう父親の複雑な思いを入り交えながら・・葵新吾の胸中に持っていき、見ているファンの心を揺さぶろうとしたのかしら。申し訳ないけれど、私はこの場面で涙は流しませんでした。)
父親に会うことが出来なかった久雄は汽車の汽笛に消されるなか「おかあはーん」と大声で叫ぶ。久雄は決意をする。
久雄「この事件には3つの疑問がある。お前も名刑事の二代目やったら、やるだけのことはやってみい・・よーし、やったる、やったるで。俺やってみせたる・・親父を死なすことは出来ん」(①の画像)
神戸に2本しかないという合口、鹿造親分のところへ行って聞いてくるように勘吉にいう。
その頃木下組に江藤組から果たし状がくる。勘吉が木下組へ行った時には出て行ったあとであった。勘吉急いで知らせに戻り、バラケツ達がくりだしたが、行った時には鹿造親分はやられてしまい、
久雄の「もう一つの合口は誰に」との問いかけに答えられず息絶えた。
親父は別の事件を手掛けていると言っていた。
🐧(そうなのです。この作品の筋は、何故武村刑事が福原に張り込んでいたのか、が描かれてはいません。あっちこっちからの尾ひれをつけ、結果肝心のところがおろそかになっているような気がします。そして、ここから事件の謎解きが始まるのですね。それだったら、違う題材の方がよかったのではないかしら・・。)
勝兵衛にあの下駄どこから盗んで来たのかと問うと・・酔月の玄関からひろってきたのだと。
久雄「酔月の玄関から。(➁の画像) よーし、それやったら生駒へ行ってあの正下駄誰が買ったか調べてこい」
勝兵衛「えらいこと思い出した」、久五郎の旦那にあの合口を調べられた時、近くで彫師の留次郎が見ていたことを思い出したのだ。
久雄殺人現場へ行き、その時の状況を思い出しているところに、女将のお浜の様子が気にかかり問い詰める。
秋月は、江藤組の一人に兵役から逃れるのに誰に頼んだか問い詰める。
🐧(どこからどういうにして、兵役が関係していると分かったの?)
秋月が調査してきたものを読んで、「なるほど、やっぱりそうか」(③の画像) 確信した久雄は、鹿造親分の敵討ちだと木下組の6人と一緒に、江藤組に乗り込んだ。
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