涙ぐんだり、笑ったり
◆まゆ 様
「旅笠道中」の草間の半次郎作品は橋蔵さんがいろんな役をこなすようになって、オールスター任侠もので実力をつけてきて、橋蔵さんがいきいきし始めた頃の作品ですから、私なりにとても見ごたえがあると思っています。
共演者の花園ひろみさんはちょっと気が強そうな感じの表情と新人の硬さが画面から伝わってしまい、さめた目で見てしまうせいか、橋蔵さんとのシーンは見ていてどこかしっくりせず残念に思ってしまいます。このとき候補に丘さとみさんもあがっていたような・・スケジュールが合わなかったのか、共演できていたらもう少し可愛いさが出ていたかも・・と考えてしまいます。
千原しのぶさんとのシーンは、橋蔵さんの演技も安心して見ていられますね。
やはり、ラストが胸を締めつけられぐっときます。
「兄さん」「源次郎」「おっかさん」と呼び合い、「ほとぼりが冷めたらきっと帰ってまいります」と呟く半次郎、・・・そこで”泣いて分かれて旅人さんの、足は重かろ淋しかろ・・・
“」と主題歌の3番が流れ、しばらく後ろ髪を引かれる思いで歩いてゆく半次郎がきっぱりと振り切るあの見得を切るような仕草のところは橋蔵さんらしさがでています。その事情を承知したおもんが半次郎を追いかけ寄り添って行く・・・一人で旅に出るのではないく少しは安心してエンドを迎えられます。
「おしどり道中」では、人間味が加わり酸いも甘いも嚙み分けた草間の半次郎が見られます。
◆浅んちゃん 様
「鮮血の人魚」「紅鶴屋敷」では若さまが江戸を離れたところでの事件でしたが、お正月映画らしく江戸の町に起きた事件を解決、賑やかさあり久しぶりに若さまらしさを見せた作品ですね。
私としては、若さま侍はモノクロ時代のものの方がどちらかというと好きなのです。多分城昌幸小説シリーズ「若さま侍捕物手帖」を基本としての作品になるからかも知れません。そのなかでも「鮮血の晴着」は若さま出ずっぱりで推理面でも面白く、捕物帖として見ごたえ十分だと思います。
6月後半は最高気温30度を越すような日があるようです。エアコンに頼らなければならない日が続きます。今年は3年ぶりにいろいろな催し物が再開となりますのでお出掛けすることも多くなることでしょう。コロナが終息したわけではないので、人の多いところでは予防をお忘れなく。