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スレッドNo.415

役柄違えど二人の母

草間の半次郎シリーズ最終篇「霧の中の渡り鳥」の浅んちゃん様からの投稿に私もうなずくところあり、そこに一歩踏み込ませていただき書いてみました。

股旅やくざの作品はどうしても親子の縁を描くのが一番心に響くのかもしれません。
この作品もしかり。幼い時にはぐれてしまった我が子は生きて帰って来るとずっと思い生きている母と自分は母に捨てられたと憎んでもいるが、どんな人か逢ってみたいのと恨みもいいたい気持ちが交差する半次郎の心理をあとで分る母の身近に起った事件の中に織り込んで、事件解決で幸せを願って旅にでるという母恋うる定番の三度笠ものですね。

草間の半次郎シリーズでは母との触れ合いを描いたのは2作品でした。
「旅笠道中」では相棒だった人の母親を自分の母のように気持ちを表す半次郎に胸を熱くします。こちらのほうが橋蔵様には逢っているような気がします。
お話の内容が違い過ぎますし、母としての置かれた立場からどちらがと言いきることはいけないことでしょうが、浪花千栄子さんと山田五十鈴さんの違いもあるのでしょう。浪花千栄子さんの場合関西系のニュアンスがあるので、「美男の顔役」でもそうですが、自然に母親としての感情を入れての演技が上手い。
山田五十鈴さんの場合は貫禄があるので、母としての役も変ないい方ですがひとつ上の感じのものになっているところがありますね。そのため、心打たれるのですが、私は、当時映画館で見て、最後は半次郎と同じようにさつぱりとして、後ろ髪引かれず映画館をでていました。
「霧の中の渡り鳥」では、主役の橋蔵様を盛り立てている、月形龍之介さんがとってもいい感じで好きです。

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