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スレッドNo.53

振返って・・・こんな投稿もしたのだなあ

✱内匠頭、切腹までの私の中でのプロローグ✱ #投稿日2017.3.25

「赤穂浪士」は、最近ははじめ30分見て終わりになってしまいます。
私が、橋蔵さまの内匠頭としてよいところは、4箇所です。

橋蔵さまの内匠頭は「ワシが我慢できぬ男と思うか」と、じっと辛さを内に秘め最後まで堪え忍ぶことで通します。哀れさが観客を惹き付けます。脇坂淡路守が内匠頭を大変だろうと見舞います。淡路守の明るい豪快な笑いと内匠頭のうちに秘めた微笑み対照的です。家臣が釣った鯛を見ながら内匠頭が淡路守がいるのを忘れたかのように嬉しさを表します。松之丞の鯛の大きさが内蔵助の鯛と変わらないと、うれしそうに話しますね。それは、辛い今を打ち消すかのように・・橋蔵さまのあの喜びようが・・私はこの場面に胸を締めつけられ涙が込み上げてきます。

そして、大目付多門伝八郎が刃傷に至ったのは乱心であったろうと促しますが、大目付様のお心遣い身にしむ思いだが。「さりとて、乱心とあっては、内匠頭が吉良殿を斬ったる意趣がたちません。家臣は不憫と存じますが」・・ここでの多門伝八郎との受け答えのところは、絶対に外せないところだと思っています。ここがとても良いから、切腹に至るまでの課程へと引きこんでいくのだと思います。進藤英太郎さん扮する多門伝八郎と橋蔵さまの内匠頭の場面いいですねぇ。そして悲しみが増してきます。

切腹をいいわたしに来た時に、「お伺いいたしき一時ございます。吉良殿のその後」
それに対する多門伝八郎の内匠頭を思っての言葉、それに対しての内匠頭の「よかった、思い残すことはない」というような表情と深いお辞儀・・ここがまた、田村邸の廊下を渡り刑場へ向かうのをより悲しいものにしていきますね。
田村邸廊下では、すべてが無言。その中での演技ですから、橋蔵さまの目の表情と仕草がものをいいます。橋蔵さまだから表現できる映像ですね。息をのんでしまいます。「このままもう少しいさせてあげて」と誰でもが思うと思います。今までの田村邸のところはあんなに廊下は長くはなかった。あの長い廊下を美しく歩けるのは橋蔵さまだけでしょう。そして、片岡源五右衛門との別れ、内匠頭の表情のアップが全部心情を語っていて、見ている私達が源五右衛門になったように錯覚を起こさせます。
源五右衛門に無言の語り掛けで、左に首を少し向けてから、右手を少し上げ手のひらを上に向け、別れをする。このやま場で心が涙で震えるのです。
橋蔵さまの内匠頭は、あそこまでの堪え偲ぶ様子を熱演でした。

切腹のところは、橋蔵さまの所作の美しさでしょう。橋蔵さまは裃を抜きとって、着物の袂を底から出す時に、自然にご自分で袂の具合をなおすのです。見についた一つ一つがいたるところに、神経がいきとどいているのですね。

さあ、作品から、いろんな橋蔵さまを満喫いたしましょう。

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