久しぶりに「恋山彦」
「恋山彦」を久しぶりに見ました。橋蔵さん自身も気に入った作品で撮影に力が入ったのではないかと思います。
歌舞伎での橋蔵さんには将軍に会うところの歩き方といい、口調といいぴったり当てはまるやくです。そこに、櫓までの立ち廻りシーンは橋蔵さんらしい殺陣がふんだんに見られる一番いいところです。
マキノ雅弘監督の多くのリメイク作品に橋蔵さんは出ています。いいのか悪いのかはわかりませんが、以前の人気のあった阪妻さんの酸品があったことで、そこにプラス橋蔵さんらしさを出せる作品をもらうことにより、いいものをと力がはいるでしょう。
小源太は小源太ですばらしいことは、橋蔵さんという俳優の持ち味を表に出していけばよいのでそんなに難しいことではないと思います。もう一役の一無斎は難しい役どころですが、一蝶やおむらという存在に助けられ安心して見ていることができます。
久しぶりにゆっくりと「恋山彦」拝見しました。
昨夜は大阪も雪、何年ぶりかに、夜には雪景色になっていました。
窓の外の雪を見ながら、小源太さん見ました。
さすが橋蔵様、どちらの役も立ち廻りが素晴らしい!特に役人におわれて、小源太になりすました橋の上の立ち廻り、悲しくも美しい場面でした。
本当に橋蔵様は姿良し!いい映画でした👏👏
『恋山彦』の小源太の柳沢に「謀られたか」と言う場面から始まる立ち回りで、最初の廊下での長袴での立ち回り、あの長い袴でくるりと回るところで「橋蔵さんは上手いな」と唸ってしまうのです。
小源太は平家の落武者の気品もありよいのですが、何回見てもどちらかと言うと一無斎に魅かれます。前に金糸雀様が書いていたように、小源太の着物を着て取り方の群れに飛び込んでいき、おむらの家の前まで来たところで、おむらの方に目をやる一無斎のちょっとした表情が胸を打ってきます。
芙蓉様がおっしゃるようにベテラン伊藤雄之助さんの一蝶との絡みの場面では橋蔵さんの一無斎も伊藤雄之助さんの何気ない柔らかなリードでいい感じを出していますね。
素晴らしい共演者を得ることは大切なのですね。共演者に実力があると橋蔵さんを受け止めてくれるので、自分の魅力を思いきり出せる。金糸雀様がそういうようなことを書いていましたね。