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スレッドNo.71

振返って・・・こんな投稿もしたのだなあ

✱久しぶりの四方山話です✱ #投稿日2017.7.1

只今、「若さま侍捕物帖・魔の死美人屋敷」の放送中、かけながら書いています。
まだちょっと痩せぎみの若さまですけれど、江戸っ子弁のべらんめえ口調もスムーズで、表情も出てきたので、安心して見られるようになってきました。

橋蔵さまが、映画界に入って、1年以上経った頃の雑誌に「ぼくの食道楽」と言う題で書いたものから私なりにまとめましたので読んでみてください。

この当時は橋蔵さまの自宅は東京にありましたから、独り者の気楽さから一軒家を借りてという気はまだなく、旅館の二階の一間を借りて住んでいた時です。
「京都住まいも一年以上になり、生活の法則もすることが決まってゆくようで、人暮らしのため実に単調でした」と言っています。
多くの時間はスタジオですから寝ることと食べることしか楽しみはないと。
「まず、京都で求めているのは食べ物かもしれない。しかし、食べ物となると、いろいろ好き嫌いがあるし、取捨選択が難しい。」
仕事で追いまくられる京都での生活のなかでは、食べ物に興味の対象をおくことが楽しいし気分を変えてくれる大切なことになっていたようです。

1年ぐらい前(京都に来たばかり)のこと、橋蔵さまが肉好きと知って撮影所の係の人が「カツレツ」をお昼に頼んでくれて、それが大変美味しかった。「明日のお昼も頼むよ」「へい、おおきに」と言う具合で、毎日お昼には”カツ”ばかりを食べていました。そのお昼の”カツ”の常食が半年も続いたのです。そこで「毎日カツばかりでは飽きるでしょう。何にしましょうか」とたまりかねて言ってきたそうです。「何が出るんだい。美味しいものは」と聞くと「エビです」と言ったので、その日のお昼は”エビフライ”が楽屋に届いたそうです。その「エビフライ」がまた美味しかったので、また「エビフライ」を一年間も常食してしまったことがあるということです。「食堂の人はきっとびっくりしたことだろう。じつは我ながら驚いた。」と言っています。
(このことは橋蔵さまが後日、徹子の部屋などでも話したので、有名な話になっています。)
この時期「そんなことは、今ではもうやっていない。いくら好きでもこの辺で結構である。」と橋蔵さまは言っています。

橋蔵様は旅館生活でしたから、朝の食事は宿、お昼は撮影所、夜はどこか美味しいものを求めて出歩くようになっていました。京都の町は狭いので足の向くところは決まってしまったようです。
橋蔵さまは肉好きなので、四条川端の肉のオイル専門の店にはよく行きました。「やわらかい肉を鉄板の上に置き、油で焼きながらたべるのだが、大根おろしをつけながら食べるとたいへんに美味しい。」
祇園の近くの花見小路にある洋食屋で美味しいのは、「コロッケ」「ビフテキ」「水たき」。「どうしても、肉好きの僕であるから、こういうところに落ち着いてしまう。」と言っています。

この2,3か月前から釣りを始めたらしく、桂川に行った時、10センチぐらいの「はいじゃく」という小魚を、川の流れを耳に聞き、舟の上でジュージューという魚の焼ける匂いを嗅ぎながら食べるのが楽しかったようです。
この時、錦之助さんも釣りを始めた頃で、どちらが上手いかを証明するためのコンクールをしていたそうな。
「普段の生活が忙しい僕たちであるから、たまの暇をみつけて釣りに出かけることは空気もよいし疲れを取ってくれるので、一石二鳥の楽しみだ。」

「京都生活は、だいたいこんな余暇を楽しんでいるが、食べることと眠ることが一番の愉しみになってしまうのも、忙しいせいと一人暮らしの「つれづれ」からだろう。ひとり暮らしの便利なことは、思い立った時にしたいことができることである。」と言っています。

夏の京都は、とりわけ暑く夜などなかなか寝つかれない蒸し暑い日が続くことが多いですから、橋蔵さまはそんな時、京都から車で30分の山中越えに、ひとときの涼を愉しんだようです。その峠には展望台があり、そこからの夜景がとても美しいかったと言っています。
「その展望台の一隅に、くっきりと浮かぶだらりの帯姿の舞妓さんでもいようものなら、これは天下の絶景である。だらりの帯の舞妓さんはいつどこで見てもいいものだ。」(うむっ、橋蔵さま・・・)

祇園の近くにある喫茶店にもよく行ったようです。
夜12時以降に行くことが多かったようですが、このお店は遅ければ遅いほど、舞妓さんがやって来てにぎやかなことが京都で有名な店だったそうです。
優しさのある京言葉と京らしい風情を眺めながら「コーヒー」や「ハイボール」を注文し、友人と談笑するのもなかなかよいものだったようですが、夜遅くなると映画人が多く、「「やあ、お疲れさん」と、必ずこの店には知った人がいて、まずもってここへきて退屈したことはない。」と橋蔵さま。

こんな風な毎日で、映画スターとして賑わしてきた橋蔵さまの京都の2年目が過ぎていったのですね。

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