チェックポイントのヒント 振動で?ヒューズが飛ぶ件
権田さんの投稿とVTさんの回答と他の方のご指摘を踏まえて
前提として 誤配線や部品の不良ではなく
振動(アンプ姿勢の変更時など)により、
何かがどこかにショートすることで一瞬でヒューズがとぶ
ということであるなら、’振動に弱そうなところ’をチェックポイントにして
その部品を揺すってみればショート原因が分かりそうに思っています。
で、権田さんのシャーシ内部の写真と、もとの回路図と実体図を見比べています
スイッチ手前の160V47μのケミコンに並列に接続された56キロだか5.6キロの抵抗
(権田さんの写真では判読不能、回路図では56Kにみえるが、実体図では5.6K*となっている)
[写真では]この抵抗のプラス側のリード線の絶縁スリーブの隙間の下側に
何らかのネジとナットが見えます
もし何らかの振動でこの抵抗がシャーシ方向に動けば
かつ 絶縁スリーブの隙間とネジ、ナット間の距離が短いなら
ココが接触して、112Vか425Vだかの電圧がシャーシにショートすることで
ヒューズが飛んでいるのかも?
権田さん
とういうことで、この部分に(も?)なんらかのショートの痕跡はありませんか?
(その他のショートしそうなポイントも再点検中と思いますが)
蛇足
*この抵抗一体何オームが適してるのか?(正しいのか?)
(56000Ωでも5600Ωでも2ワットが回路図・実体図ともに指定されているので
電源スイッチoffにした時のコンデンサの放電用だとして112Vの放電を5.6kでやるなら
0.02アンペア(I=V÷R)でワット数は0.02x0.02x5600=2.24W(W=IxIxR)だから
定格オーバーに見えて、正しいのは回路図の56Kなのかもしれない)
VTさん 早朝よりお教えいただきありがとうございました。
傍熱整流管の振動でヒューズだけが切れる可能性はないことが
判りました。
権田さんのケースから脇にそれてしまいますが
私の経験したのはアメ球の傍熱5極管の鉛直実装で
ヒーターが温まるとガチャガチャとノイズがしっぱなしの状態でしたので
> この辺りが細いワイヤーでできたグリッドとは異なるところです。
ヒーターとグリッドが接触している不良球だったのだろうろと思われます。
(球交換でノイズはなくなりました)
@相模さま
傍熱型の整流管である5AR4はGEやテレフンケンのデータシートを見る限り、装着方向は任意のようです。
実際、金属板でできたプレートのセンターに金属筒でできたカソードが入っており、基本的にカソードの中に一端がカソードに接続されたヒーターが入るという構造をしており、正常に製造されていればどのような方向で使ってもカソード、ヒーターとプレートは接触しないし、カソードが変形するほどの高温になる前にヒーターが焼き切れるでしょう。
この辺りが細いワイヤーでできたグリッドとは異なるところです。
ですので、姿勢を変えることでショートするとすれば、固定されていない金属片が入っているとか、電極位置を固定しているマイカ板が入っていないなどの異常球ということになるかと思います。
また、プレートとカソードが接触してヒューズが切れる場合、平滑回路の電解コンデンサに交流電圧が掛かって大電流が流れますので、膨れたりパンクするといった何らかの副次的な異常を伴うのではないかと推測しております。
ちなみに6SJ7についてもRCAやGEのデータシートを見ると装着方向に制約はないと明示されています。
VT 様へのご質問なので僭越ですが・・。
No.253 権田 1月23日 21:49 をご覧ください。権田様はそれまでシャーシーを立てた状態での測定もしておられたようですが、1/23以降は裏返しの測定をしておられるはずです。
5AR4と 6SL7 だけでヒューズ溶断はそれ以降です。
また 5AR4 にはヒーター直結のカソードが存在します。5U4G や 5Z3 などの直熱管ではありません。たとえ中華製でもカソードが熱で垂れ下がってプレートに接触するような構造にはさすがになっていないだろうと思います。
今まで私を含めて権田様を超初心者と想定した投稿が大変多い気がします。それは大変失礼なことです。
画像を拝見すると抵抗などのリード線に被覆を丁寧にかぶせる、きれいに縒り合わた AC配線、はんだ付けなどから過去に製作経験が必ずあると今は確信しております。例としてPT周りのはんだ付けや配線をご覧いただければと思います。
VTさん 申訳ありませんがお手数ついでに愚考2にご指導ください。
> ただ、このアンプでヒューズが飛ぶのはトランスの1次側に大電流が流れた時なので、高圧巻き線かヒーター巻き線から大電流が供給される必要があるのです。
愚考2(通常使用では5AR4の不良というわけではないが、シャーシを立てた時だけヒューズが飛ぶ)
シャーシを立てることで
傍熱管である5AR4が横倒しになると
ヒーターが熱膨張で垂れ下がり、プレートと接触すると(仮定1)
【写真の位置だとプレートの4ピン、6ピンが下に来て、
ヒーターの2ピン、8ピンが上から垂れ下がる】
(仮定2)真空管内でヒーターとプレートが接触すると
トランスの1次側に大電流が流れる
もし仮定2が成り立つなら、仮定1の可能性も捨てがたく思っております
仮定1が傍熱管であり得るのか?根拠薄いですが*
整流管(5AR4)と初段管(6SL7)だけでヒューズが飛ばない時
(球が鉛直に刺さっているか?
横倒しでもヒーターの暖まるまでの短時間の時---未だヒーターが垂れ下がるまで至らない)
とヒューズが飛ぶ時
(多分測定時に球が横倒しになって時間経過でヒーターがプレートまで垂れ下がる)
(通常使用では5AR4の不良というわけではないが、シャーシを立てた時だけヒューズが飛ぶ)
の違い・観測結果に合致するかも?と思っています。
(*ごく薄い根拠のようなもの
過去に傍熱管でヒーターが温まるとプレートだかグリッドと接触する不良球の経験あり)
@相模さま
確かにショートした場所そのものにはコンデンサからの放電電流が流れるので大電流が流れます。
ただ、このアンプでヒューズが飛ぶのはトランスの1次側に大電流が流れた時なので、高圧巻き線かヒーター巻き線から大電流が供給される必要があるのです。
これがそのポイントでショート事故があってもヒューズは切れないと推測している背景です。
VTさん お手数をおかけしました。(蛇足は56Kなんですね)
>ちなみにこの抵抗、直列に3KΩと100KΩが入っているので、足がシャシなどと接触しても5mA程度しか流れません。
配線に間違いのない前提ですのでココがシャーシに触れたときの考え方ですが二つあるかと思います
イ.33μに溜まった425Vが103Kの抵抗でシャーシに流れる=5mA程度ですね
ロ.47μに溜まった112Vは銅線を通して一瞬で大電流が流れる様に見えます
愚考したのはロでヒューズが飛ぶんじゃないかという事でした
電流値はイ<<ロでしょうから事象ロにより
パチッ!とかバチッ!っと音がしたり
火花が飛んだりしても
そんなことではヒューズまでは飛ばないという事ですか。
板汚しで申し訳ありません。
@相模さま
蛇足部分ですが、6SJ7のスクリーングリッド電圧から計算すると56KΩの方が正しいです。
ちなみにこの抵抗、直列に3KΩと100KΩが入っているので、足がシャシなどと接触しても5mA程度しか流れません。