1S2076Aの代替手段
ミニワッター15V版や19V版の定電流回路、トランジスタ式MCヘッドアンプのバイアス回路のダイオードは1S2076A以外は使用できませんが、すでに入手不可なので、お困りの方がいらっしゃると思います。
半固定抵抗を使った回路にすれば、ほとんどの小信号スイッチングダイオードが使用可能なので紹介します。
添付回路図のように、ダイオードに直列の抵抗を固定抵抗+半固定抵抗にします。目安は、固定抵抗は元の抵抗値の約半分、半固定は元の抵抗値の2倍から3倍です。組む前に合計の抵抗値が元の抵抗値とほぼ同じになるように調整しておきます。
組み上がったら、ミニワッターの場合は差動の左側のコレクタをほぼ0Vになるように調整します。クリティカルではないので、だいたい0Vであれば大丈夫です。初段の差動のバランス調整と交互に数回調整します。
MCヘッドアンプの場合は、2段目のコレクタ電圧が元の回路図の値と同じになるように調整します。
ダイオードは、秋月の1N4148, 1S270A-Eなどの安価な物がつかえます。ゲルマ、ショットキー(SBD), SiCは特性が違うので使えません。整流用はVfが低いので避けてください。
ぺるけさんは、調整箇所を減らして作りやすくという意図だったと思いますが、部品指定では、今となってはかえって作りにくくなってしまったと思います。この回路は半固定で調整出来る方が普通の回路です。入手しやすい部品を使って楽しんでください。