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スレッドNo.627

ツアラーpart5改の小改造

ツアラー part5改を作って、旅行の他、仕事室のコンパクトなオーディオとして使っていますが、低音に少しすっきりしないところがあるのが気になっていました。

正弦波の信号を入れてみると、100Hz以下でさほどの大音量でなくても歪んでいることがわかりました。電源電圧が低いところへ、低音は振幅が大きいことと、小型スピーカー用にバスブーストしているからです。

オシロで波形を観察すると、プラス側は4V、マイナス側は5Vでクリップしていました。プラス側で1V無駄になっているわけですが、2段目差動の定電流回路のロスが原因です。

電源電圧をプラスマイナス対称ではなく、プラス側を0.5V高くすれば対称にクリップするようになります。実際には電源回路のnpnのベースとマイナス電源間の抵抗を約10%小さくしました。抵抗を交換するのは面倒なので、並列に抵抗を追加しました。これでプラスマイナス4.4Vでクリップするようになりました。

電源電圧はプラスマイナス対称でなくても電気的には問題ありません。出力トランジスタの発熱が非対称になりますから、バイアス回路の温度補償に注意が必要です。

私はもともと熱結合してあったので問題ありませんでした。ぺるけさんの実装は熱結合していないので、試してみる場合はアイドリング電流が安定しているか、十分に注意してください。

この改造による出力の増加はわずか0.2Wですから、正弦波を入れた時の聴感上のクリップレベルは変わりません。しかし、音楽を聞くと低音の歪感が減り、ゆったりとした感じに変わりました。オーケストラやチェロ、オルガン曲で違いが顕著です。

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